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PM2.5 環境基準,測定法メモ (hysk)

PM2.5 環境基準 & 測定法

2016-02-22: PM2.5 環境基準および測定法に関する情報まとめページ. 記述項目が肥大化してきたため,SPM・PM2.5 高濃度エピソードページから分割.

測定局機種別分布図をFY2017に更新(2019-08-27).

PM2.5環境基準のメモ

 文献

 環境省

PM2.5測定法に関する個人的メモ

 概要

 hoge

補足情報

SPM・PM2.5高濃度エピソードから移設(2016-02-22). 内容から言えば,こちらに移動すべきだろうから.

PM2.5 測定機種別空間分布

2017年度(FY2017; update at 2019-08-27)におけるPM2.5の測定機種別空間分布. 一般局かつ環境基準の判定対象局のみを図示. 測定機種コード番号(code=11-18)は, 国立環境研・環境数値データベース測定局データ利用説明書 表7 測定機種コード(PDFで7ページ目.H27(2015)年8月版)に記載.

各機種の特徴に関してまとめ:

code=11: PM-712 (紀本電子工業(株))
ベータ線吸収方式による計測.線源はC14(半減期が長いため線源交換のサイクルが長い,つまりメンテナンスの手間が減る). Smart-calc 機能により水分量を計算(RHを使う)して計測値から差し引くことで, 試料気塊の除湿をおこなわずに 「乾燥状態での」PM2.5濃度を測定.
code=12: PM-717 (紀本電子工業(株))
ベータ線吸収方式による計測. 日本国内の常時監視局では,使用測定局なし(2013年度,全測定局を探索した結果.checked 2016-02-23 (測定局データ2016年1月版)).
また,同社のwebでも PM-717 は製品ラインナップに入っておらず,販売終了製品だと思われる. 標準測定法との並行試験結果(H21年12月-H22年1月,H22年7月-8月)では,「等価性を有する」とされている (微小粒子状物質(PM2.5)における標準測定法と自動測定機の並行試験結果)).
PM-712 との主な違いは,(1) 湿度調整方法(PM-712: Smart-calc による補正,PM-717: 試料大気のRHを調整), (2) テープ送り頻度(PM-712: 1時間間隔,PM-717: 24時間間隔),のようだ (参照: PM-712 パンフレット vs. PM-717 パンフレット (ExploreDoc内) の比較, PM-717 パンフレットは,現在の紀本電子のwebでは発見できず.checked 2016-02-23).
code=13: FPM-377 ((株)東亜ディーケーケー)
ベータ線吸収方式による計測. ヒーターによる加熱方式の除湿装置により測定部の相対湿度を一定になるように調整. See 池盛ほか (2017, JSAE)
code=14: APDA-3750A ((株)堀場製作所)
ベータ線吸収方式による計測.
code=15: FH62C14 (Thermo Fisher Scientific)
ベータ線吸収法による計測. 日本語情報として, (株)東京ダイレックベータ線吸収傍示堂濃度測定器 FH62C14 シリーズも参照.
code=16: SHARP 5030 (Thermo Fisher Scientific)
ベータ線吸収&光散乱法のハイブリッド計測. 日本語情報として, (株)東京ダイレックSHARP 5030も参照.
code=17: MP101M (Environment S.A)
ベータ線吸収と光散乱のハイブリッド. 日本国内の常時監視局では,使用測定局なし(2013年度,全測定局を探索した結果.checked 2016-02-23 (測定局データ2016年1月版)).
code=18: 5014i (Thermo Fisher Scientific)
ベータ線吸収法.線源はC14. 日本語情報として, (株)東京ダイレックベータ線吸収モニター 5014i Betaも参照.
PM2.5測定局(2017年度,一般局のみ)の測定機種別分布状況. 全国分布および3大都市圏の周辺(関東,近畿,東海の各地方).
全国 関東 近畿 東海
PM2.5 Monitoring devices in Japan PM2.5 Monitoring devices in Kanto district, Japan PM2.5 Monitoring devices in Kinki district, Japan PM2.5 Monitoring devices in Tokai district, Japan
PM2.5測定局(2017年度,一般局のみ)の測定機種別分布状況. 九州,中国・四国地方の西部・東部.
九州 中国・四国(西部) 中国・四国(東部)
PM2.5 Monitoring devices in Kyushu, Japan PM2.5 Monitoring devices in CHUGOKU-SHIKOKU (west) district, Japan PM2.5 Monitoring devices in CHUGOKU-SHIKOKU (east) district, Japan

参考: FY2013版の分布図, FY2014版の分布図

PM2.5 測定器の機種数の経年変化

一般局かつ大気環境基準の判定局のみを使用. 測定局データ (ダウンロードサイト: 測定局データダウンロード; データフォーマット: 測定局データ利用説明書) の更新がもっと早ければ,最新データまで反映できるのだが.誠に残念. チェック時(2016-02-23)でも,最新は2013年度...更新が遅過ぎ. チェック時(2016-09-30)でも,最新は2014年度...更新が遅過ぎ.

Number of sites that categorized by monitoring devices. Use an ambient air monitoring sites only (last update: 2016-09-30).
年度/機種 PM-712 FPM-377 APDA-3750A FH62C14 SHARP 5030 others (code=0) total
FY2010 0 2 16 0 18 0 36 72
FY2011 51 105 19 36 24 13 39 287
FY2012 96 182 26 93 23 8 0 428
FY2013 166 288 33 119 27 13 0 646
FY2014 210 366 36 121 25 6 0 764
FY2015 221 385 37 122 27 0 0 792
FY2016 237 399 35 120 28 0 0 819
FY2017 245 401 32 123 29 0 0 830

各年度の全国分布マップも追加(2016-09-30; update to FY2017, 2019-08-27).

PM2.5測定局(FY2010 to FY2014,一般局のみ)の測定機種別の全国分布.
FY2010 FY2011 FY2012 FY2013 FY2014
PM2.5 Monitoring devices in Japan (FY2010) PM2.5 Monitoring devices in Japan (FY2011) PM2.5 Monitoring devices in Japan (FY2012) PM2.5 Monitoring devices in Japan (FY2013) PM2.5 Monitoring devices in Japan (FY2014)
PM2.5測定局(FY2015 to FY2017,一般局のみ)の測定機種別の全国分布.
FY2015 FY2016 FY2017
PM2.5 Monitoring devices in Japan (FY2015) PM2.5 Monitoring devices in Japan (FY2016) PM2.5 Monitoring devices in Japan (FY2017)

私的メモ (PM2.5 測定器の機種数の経年変化)

使用スクリプト,手順など.プログラムや入力データのパスは私個人の設定なので,他者が見ても意味はない(2016-01-13).

  • script: ~/air_pollution/utils/321_count_PM25_device_info.sh
  • 入力データは, ダウンロードサイト: 測定局データダウンロードより取得. 記録形式は測定局データ利用説明書を参照 (環境数値データベースより取得).
  • 測定局情報ファイルからPM2.5関連要素のみ切り出した stn_info_device_${fyy}_v51.csv を使用.
  • スクリプトに年度の引数を与えて手動実行.データ数(観測年数)が少ないので,今のところは自動実行する必要もない.

リンク

hoge

 文献 (日本語)

 測定方法

2016-02-22: SPM 高濃度エピソードの記載物をそのまま残してある. 前のページに一部でも残すか否か,要検討.

  • 微小粒子状物質(PM2.5)自動測定機の等価性評価について (環境省web,大気環境・自動車対策 > 大気汚染対策 > 大気汚染状況・常時監視関係 以下)
  • 伏見ほか (2011, 大気環境学会誌), title = PM2.5実態解明に向けて~~--最近の研究と今後の課題--
    • PM2.5 研究,都市域(2節)・遠隔地(3節)におけるPM2.5動態に関するレビュー文献
    • 3節: 越境大気汚染にて,遠隔地(本稿では,隠岐,福江,沖縄本島)における測定値(フィルターパック法)について報告.
    • また,遠隔地(長崎・福江,沖縄・辺戸岬)で TEOMによるPM2.5測定値をAMS (分級性能: PM1 相当)による測定値と比較. AMSによる質量濃度の和(sulfate + nitrate + NH4+ + Cl- + organics) がTEOMによるPM2.5質量濃度(5年平均値: 14 µg/m3) とほぼ一致.
    • 研究手法別でいうと,観測研究(2.1節),レセプターモデル(2.2節),化学輸送モデル(2.3節)についてもレビュー.
  • 長谷川 (2010, 大気環境学会誌), title = (入門講座) 第2講 --PM2.5の測定・分析と実態--
    • 測定・分析手法に関する解説文献.
    • 質量濃度に関しては,標準測定法(2.1.1節),自動測定法(2.1.2節)を紹介. 自動測定法は,TEOM, β線吸収法,光散乱法に言及.
    • 標準測定法と自動測定法とで
  • 上野ほか (東京都環境科学研究所年報 2008), title = PM2.5 の連続測定について
    • TEOM, SHARP 5030 と 標準測定法の測定器(FRM-2000) との並行測定(夏 & 冬).冬期で TEOM はFRMより過小.
    • TEOM は加熱(ここでは 30℃)してるので一部が揮発しているためと推測.

解説・解析資料

更新履歴

更新日 内容
2019-08-27 測定局情報ファイルを2017年版に更新. 各年度の全国分布図,FY2014以後を更新(FY2015-2017).
2018-11-05 測定局情報ファイルを2016年版に更新.
2016-09-30 測定局情報ファイルを2014年版に更新. 各年度の全国分布図も追加(FY2010-2014).
2016-02-23 測定局情報ファイル(2013年版)を最新版(2016年1月25日差し替え)に変更. 2013年度の FH62C14 の局数が1減った(差し替え前: 120, 差し替え後: 119). 測定局情報ファイルに不備があったのだろうが,変更局は未確認.
2016-02-22 記述開始日. SPM高濃度エピソードページに記載していたが, コンテンツが肥大化してきたためページ分割.