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SPM_episode

SPM・PM2.5高濃度

浮遊粒子状物質 (Suspended Particulate Matter; SPM) および PM2.5 に関する研究メモ.

特定日付での高濃度エピソードではなく,日本国内での高濃度期間を概観したい場合は, 領域内濃度時系列 を参照.

ここで用いている常時監視局データについての情報は, 環境数値データベース(NIES web)や 大気科学データ情報 > 大気質(大気汚染物質)データ情報 (hysk)を参照.

機種別の情報や測定法に関する文献情報などは, PM2.5 環境基準・測定法メモ(hysk) へ移設(2016-02-22).

SPM・PM2.5高濃度イベント関連のメモ

従来型(ここでは1970-1980年代,1990年代でも前半くらいまであたりを指す) の大気汚染現象であれば,晩秋〜初冬期(主に11月や12月頃)に 比較的静穏な気象条件下において, 夜半過ぎ〜明け方にSPM高濃度を観測した... と書くであろう. しかし,それはあくまでも過去の話.

近年(大雑把に言って1990年代後半以後)だと, 極端なSPM高濃度は黄砂の長距離輸送 (Long-range transport) によってもたらされる場合が多い. また,2000年代以後だと,大陸で排出された人為起源汚染物質 (carbon類や sulfate, nitrate など)が主成分である haze によっても, 日本国内でのSPM濃度上昇が報告されている.

なお,下記の日付は,特に但し書きが無い限り日本での観測日である. 黄砂によるSPM高濃度の場合,モンゴル・中国での砂塵嵐発生日は, 日本での黄砂期間開始日のおよそ2〜3日前である.

黄砂事例は,日本国内での有人気象官署(60地点)のうち,5地点以上で黄砂日と判定された期間のみを対象とした. 今のところ,1998 - 2015について記載した(はず.見落としがなければ). 「小規模」とか「大規模」とかの記載基準は主観的に決定. 多少の例外はあるが,本ページでは便宜的に 5 - 10地点程度を小規模,10 - 20地点程度を中規模,20地点以上を大規模と呼称. 記述時期の違いにより表記のブレがあるので要注意.

2004年以前の黄砂事例も,適宜追記する予定(checked: 2015-08-23). 2001年の黄砂事例も,情報をまとめ次第追記予定(checked: 2015-08-31).

なお,非黄砂のPM高濃度イベント (例: 春季の西日本における煙霧,盛夏期の大都市圏)は, しばしば光化学反応による二次生成粒子の増加が引き起こしたと思われる事例がある. O3高濃度イベントも要参照.

画像出典: 黄砂判定地上気象官署の分布図は, 気象庁・[地球環境のデータバンク] 黄砂ないし 気象庁・黄砂情報(実況図)を使用した.

 PM高濃度メモ (sandbox; 詳細メモ分割前)

年ごとの記述を正確にまとめようとすると時間がかかる. ここでは,メモ書き程度で構わないので,記録しておくべき日時や参考文献等の情報を残す. 調査が進んで情報が揃い次第,順次適切な箇所に記事を分離予定(2016-04-23).

下記イベントも含め,本ページ内のメモについて学術的興味のある方がいれば,私まで連絡を. 一緒に研究しましょう. 大気汚染や気象学と関係の薄い分野の方でも大歓迎です.

  • 2019-03-01: 北海道でPM2.5 ≥ 200 µg/m3,JAXAひまわりモニタwebでは一部を「雲」扱いか? エアロソル解析アルゴリズムを更新したら,こういう誤判定は解決できるでしょうか > 専門家の方々
  • 2015-01-02: 鹿児島での局所的なSPM高濃度.桜島の噴火影響か,降水影響か.その両方かもしれない.

 2019年

2019年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁)
  • 4/06 - 07: 中規模黄砂. 06Apr に17地点,07Apr に13地点.(気象庁・2019年黄砂観測日および観測地点の表より; checked 2019-07-08)
    • 黄砂日と判定された地域は中四国から近畿・東海にかけて.
  • 3/01 - 02: 北海道で短時間の極端なPM2.5高濃度.特に3/1午後から,利尻島から始まって南~南東側への高濃度域の拡大が顕著にみられる.2日朝には,東北地方でも濃度上昇. シベリア森林火災起源の煙が長距離輸送されたため.
    Spatial distribution of hourly concentration of PM2.5 in 15, 21JST 01 and 06JST 02 March 2019. Vectors represent surface wind that is obtained from the MSM-GPV, Japan Meteorological Agency.
    PM2.5
    (2019-03-01T15:00+09:00)
    PM2.5
    (2019-03-01T21:00+09:00)
    PM2.5
    (2019-03-02T06:00+09:00)
    PM2.5 concentration in mainland Japan (15JST 01Mar2019) PM2.5 concentration in mainland Japan (21JST 01Mar2019) PM2.5 concentration in mainland Japan (06JST 02Mar2019)
    • 短時間ながら 200 µg/m3 を超過するPM2.5濃度を記録. 北海道内の測定局数が大都市近郊と比べて少ない(それは仕方がないことだが). このため,測定局濃度の分布図で描くと,大都市近郊での高濃度エピソードと比べてあまり目立たないのが勿体ない.
    • ひまわりからのエアロソル光学的厚さでも,ある程度は見える. See also JAXA ひまわりモニタ.
    • ただし,このケースでは最も「濃い」と思われる場所(地上PM2.5では,利尻島から高濃度開始)が,エアロソルでなく「雲」と判定されている模様. 3/1の稚内における地上気象観測では,天気は快晴で降水・降雪無し. 12JSTで雲量0+,視程10km だったのが,15JSTで雲量は0+,視程4kmにまで低下. ひまわりのエアロソル解析アルゴリズムでは,「濃い煙」を「雲」と誤判定したと考えられる.
    • PM2.5濃度空間分布の時間変化: GIF アニメ(2/28-3/3); 4日間 (96枚; 0.1秒間隔; approx. 10MB)

 2018年

2018年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁)
  • 4/15 - 17: 大規模黄砂. 15Apr に9地点,16Apr に28地点,17Apr に 18地点.(気象庁・2018年黄砂観測日および観測地点の表より; checked 2019-07-08)
    • 黄砂日と判定された地域は主に西日本.検出地点数最大となった4/16 でも北陸・東海まで.
  • 4/11 - 13: 小規模黄砂. 11Aprに1地点,12Apr に5地点,13Apr に 1地点.(気象庁・2018年黄砂観測日および観測地点の表より; checked 2019-07-08)
    • 4/11は松江,12-13は北海道など北日本.
  • 4/6 - 7: 中規模or (ギリギリで)大規模黄砂. 06Apr に6地点,07Apr に 20地点.(気象庁・2018年黄砂観測日および観測地点の表より; checked 2019-07-08)
    • hoge
  • 3/28 - 29: 小 or 中規模黄砂. 28Mar に8地点,29Mar に 5地点.(気象庁・2018年黄砂観測日および観測地点の表より; checked 2019-07-08)
    • 黄砂検出は北日本(北海道から青森).
    • この直前期間(25-27Mar)に,西日本などでPM2.5濃度上昇.こちらはおそらく人為起源汚染.
  • 3/25, 26: 3/24 深夜頃から,対馬など九州の離島域でPM2.5濃度上昇.翌25日の日中には九州北部から中四国地方で 60 µg/m3 超過.Ox濃度も高い(80 ppb 超過測定局が100局以上,100 ppb 近い) 現在,入手可能なデータだけだが早期解析中(2018-03-27).
    Spatial distribution of hourly concentration of PM2.5 (left 2-panel) in 00JST and 12JST 25March, Ox and PM2.5 in 15JST 26March 2018 (right 2-panel). Vectors represent surface wind that is obtained from the MSM-GPV, Japan Meteorological Agency.
    PM2.5
    (2018-03-25T00:00+09:00)
    PM2.5
    (2018-03-25T12:00+09:00)
    Ox
    (2018-03-26T15:00+09:00)
    PM2.5
    (2018-03-26T15:00+09:00)
    PM2.5 concentration in western Japan (00JST 25Mar2018) PM2.5 concentration in mainland Japan (12JST 25Mar2018) Ox concentration in mainland Japan (15JST 26Mar2018) PM2.5 concentration in mainland Japan (15JST 26Mar2018)
    • 主に東海地方より西側で濃度上昇
    • 全国的な晴天,気温上昇.東西に長く延びる高気圧が日本を広く覆う.
    • PM2.5濃度よりもOxが広範囲で(3月下旬にしては)比較的高濃度な点が特徴的に思える.単に水平分布図を見たときの第一印象なので,明確な根拠はない.
    • 気象庁は黄砂日としていない.引き続く 3/28-29 は北海道や青森で黄砂と判定

 2017年

2017年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁)
  • 5/6 - 8: 大規模黄砂. 06May に18地点,07May に 46地点,08May に 44地点.(気象庁・2017年黄砂観測日および観測地点の表(速報値) より; checked 2018-02-12)
    Spatial distribution of hourly concentration of SPM (left) and PM2.5 (center) in 15JST 07May, and 12JST 08 May 2017 (right). Vectors represent surface wind that is obtained from the MSM-GPV, Japan Meteorological Agency.
    Kosa obs. sites (JMA)
    (2017-05-07)
    SPM
    (2017-05-07T15:00+09:00)
    PM2.5
    (2017-05-07T15:00+09:00)
    PM2.5
    (2017-05-08T12:00+09:00)
    Kosa (Asian Dust) observed sites (07May2017) SPM concentration in mainland Japan (15JST 07May2017) PM2.5 concentration in mainland Japan (15JST 07May2017) PM2.5 concentration in mainland Japan (12JST 08May2017)
    • 国内での主な黄砂観測地域: 6日は九州,中四国,近畿など西日本の広域,7日は南西諸島・関東地方を除くほぼ全国,8日もほぼ同程度.
    • SPM濃度は7日の北海道で短時間の濃度上昇,15時で80µg/m3以上を記録. 衛星画像(MODISによる true color image)でも,茶色がかった東西に帯状になった領域が北海道にかかっていることを確認. see EOSDIS WorldView
    • PM2.5濃度の極大は8日の九州北部.局所的な高濃度あるも,全国上位10局の濃度レンジを見る限り,PM2.5濃度は6-7日は40-50µg/m3程度,8日は70-80µg/m3程度.SPM濃度は8日の九州北部で120-150µg/m3程度. 6-7日は有人気象官署の視程観測でも10km 以上だったので,黄砂飛来初期は「広範囲で薄い黄砂」だったと言えそう(北海道の一部地域は短時間の高濃度あり).
    • 8日は薄曇りの天候が報告されているが,最高気温は福岡で27.3度,最低湿度は19%,終日降水なし. 九州北部での降水は9日未明頃(福岡気象台では9日の0140以後).降雨前は相対湿度が低いことから,湿度影響によるPM濃度上昇は考えにくい.
  • 3/19, 20: 主に近畿から関東まで,日本列島の地理的な中央部を中心にPM2.5広域高濃度となる. 多数の地点で日平均濃度が 35 ug/m3 (PM2.5の日平均濃度に関する環境基準値; See also 大気環境基準値 (hysk))を超過. 現在,解析中(2017-03-22).
    Spatial distribution of hourly concentration of PM2.5 in 12JST 19 March (left) and 10JST 20 March 2017 (center). The right panel shows oxidant (ozone) concentration in 02JST 20March. Vectors represent surface wind that is obtained from the MSM-GPV, Japan Meteorological Agency.
    PM2.5
    (2017-03-19T12:00+09:00)
    PM2.5
    (2017-03-20T10:00+09:00)
    Ox
    (2017-03-20T02:00+09:00)
    PM2.5 concentration in mainland Japan (12JST 19Mar2017) PM2.5 concentration in mainland Japan (10JST 20Mar2017) Oxiant concentration in mainland Japan (02JST 20Mar2017)
    • 全国的にほぼ同じ時間帯(19日の午前)から濃度急上昇.
    • 最高濃度の極大は,19日昼頃. 翌20日は,顕著な高濃度はほとんどなく,近畿・東海地方を中心に全体的に濃度高い状態(50 ug/m3 前後)が継続. 20日の午後以降,低気圧・前線システムの東進に伴う降雨のため濃度低下.
    • PM2.5濃度空間分布の時間変化: GIF アニメ(3/18-20); 3日間 (72枚; 0.1秒間隔)
    • Ox にも注目. Ox は18日夜から新潟や東北南部などで高め.夜間にもかかわらず 60 ppb 以上. 19日は朝から北関東でOx濃度上昇.関東でのPM2.5高濃度も北関東から始まった. 19日の日中は80ppb 超過する測定局も多数(max 98 ppb).夜になってもOx濃度が低下せず. 20日の2時時点で,近畿・東海の多くの測定局で 60 ppb 超過(1082局のうち171局で60 ppb 以上). 明け方に少し濃度低下するが,日の出と共に再び濃度上昇,max 82 ppb まで.
    • 地上観測(そらまめ君)以外での要Check場所: JAXA ひまわりモニタ, EOSDIS WorldView, JAXA 世界の雨分布速報NIES lidar web
    • 地上でのフィルターサンプルの成分分析は,少々時間がかかる. ACSA のデータが使えれば,速報が出せるのだが. 他に... ISS CATS やCALIPSO, あとは化学反応輸送モデルの計算値を使えば,ネタとしては完璧.
    • 総観規模の気象場は,高気圧に覆われた状態が前日から継続. 20日には前線を伴う低気圧が東進,午前には九州で降雨. 夕方から夜にかけて近畿地方でも降雨.
    • ちなみに...前日の18日には,渡良瀬遊水地でのヨシ焼きが実施.近傍の常時監視局だけだが,濃度上昇していたことを確認.

 2016年

2016年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁)
  • 5/7 - 8: 中~大規模黄砂. 07May に 19地点,08May に 8地点.(気象庁・黄砂情報(実況図)web より; checked 2016-05-12)
    Spatial distribution of hourly concentration of SPM (left) and PM2.5 (center) in 00JST, and 21JST 08 May 2016 (right; 3-D bar plot). Vectors represent surface wind that is obtained from the MSM-GPV, Japan Meteorological Agency.
    Kosa obs. sites (JMA)
    (2016-05-07)
    SPM
    (2016-05-08T00:00+09:00)
    PM2.5
    (2016-05-08T00:00+09:00)
    PM2.5 (3D bar)
    (2016-05-08T21:00+09:00)
    Kosa (Asian Dust) observed sites (07May2016) SPM concentration in mainland Japan (00JST 08May2016) PM2.5 concentration in mainland Japan (00JST 08May2016) PM2.5 concentration in mainland Japan (21JST 08May2016)
    • 国内での主な黄砂観測地域: 九州~中・四国,北陸,東海,東北の各地方. 関東では黄砂と判定されず.
    • 北海道の地上気象官署では黄砂と報告していない(気象庁黄砂実況web で確認.checked 2016-05-10). しかし,08May 深夜にSPM & PM2.5 共に濃度上昇.
    • 毎日新聞朝刊「ひまわりEye」海を越える汚染物質にて紹介.
  • 4/23 - 25: 中規模な黄砂. 有人気象官署(全59地点)のうち,最大18地点で「黄砂日」と判定(24 Apr). 20160424 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    Spatial distribution of hourly concentration of PM2.5 in 13JST of 23 (left, center) and 24 (right) April 2016. Vectors represent surface wind that is obtained from the MSM-GPV, Japan Meteorological Agency.
    Kosa obs. sites (JMA)
    (2016-04-24)
    PM2.5
    (2016-04-23T13:00+09:00)
    PM2.5 (3D bar)
    (2016-04-23T13:00+09:00)
    PM2.5 (3D bar)
    (2016-04-24T13:00+09:00)
    Kosa (Asian Dust) observed sites (24Apr2016) PM2.5 concentration in mainland Japan (13JST 23Apr2016) PM2.5 concentration in mainland Japan (13JST 23Apr2016) PM2.5 concentration in mainland Japan (13JST 24Apr2016)
    • 国内での主な黄砂観測地域: 九州北部~中四国,近畿,北陸,東北南部など.
    • 23Apr に 7地点,24Apr に18地点,25Apr に17地点,26Apr に1地点で黄砂と判定.
    • 気象庁の黄砂実況図を見る限りでは,20-21日にかけてモンゴルや内蒙古自治区で砂塵嵐発生と思われる. 表示範囲が狭い(110Eより東 & 50N より南のみ)ので,さらに西側や北側で発生してるかもしれない.
  • 4/10: 小~中規模な黄砂. 九州北部~北陸~東北にかけて黄砂を観測. 有人気象官署(全59地点)のうち,最大12地点で「黄砂日」と判定(10 Apr). 20160410 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 4/9, 11 にも黄砂を観測しているが,黄砂を報告した観測所数は少ない(それぞれ 4地点,2地点).
    • 特に高濃度ではない.4/10 のSPM & PM2.5 濃度は,それぞれ 70 および 50 ug/m3 程度.
    • 日本の南側(30N付近)には,中国南部から北太平洋にまで連なる長大な停滞前線が位置. 見ためはほとんど梅雨前線だ.
  • 3/7 -8: 北海道でPM濃度上昇.ただし気象庁は黄砂と判定せず.
    • 3/4 頃にモンゴル~内蒙古あたりで,激しい砂塵嵐発生したと思われる. 気象庁の黄砂実況図にて,同地域では視程 2 km 未満の観測所が多数.
  • 2/8: 北京で急激な PM2.5 高濃度(約 600 ug/m3).旧正月を迎えた際の花火・爆竹の影響と思われる.
  • 1/4-5: PM2.5高濃度. 4日早朝には対馬(95 ug/m3, 07JST)で,昼頃からは主に九州北部でPM2.5濃度上昇.現在も継続中(2016-01-05 12JST時点).
    Hourly timeseries of PM2.5 concentration in Beijing and Shanghai (10-day; left). Spatial distribution of hourly concentration of PM2.5 in 19JST 04 (center) and 12JST 05 January 2016 (right). Vectors represent surface wind that is obtained from the MSM-GPV, Japan Meteorological Agency.
    PM2.5 (10-day; from 2015-12-28) PM2.5 (2016-01-04T19:00+09:00) PM2.5 (2016-01-05T12:00+09:00)
    PM2.5 concentration in Beijing, Shanghai, Seoul, and Cheju (10-day period) PM2.5 concentration in western Japan (19JST 04Jan2016) PM2.5 concentration in western Japan (19JST 05Jan2016)
    • 1/2-3にかけて,北京のPM2.5濃度が 600 µg/m3 近くに達した(米国大使館での観測).
    • 4日は濃霧により九州各地で公共交通機関に影響(列車の遅延,航空機発着地の変更など)あり. 前日(2日午後から3日未明にかけて)の降雨,引き続く放射冷却による気温低下,その結果としての放射霧と思われる. 霧の発生によるPM2.5濃度への影響は...? 未検証.
    • 4日から5日にかけて,PM2.5の高濃度域が東へ拡大. 4日夕方では,山陰から北陸で相対的に高濃度(60 - 70 ug/m3 程度).
    • 地域汚染を含むとはいえ,近畿地方の測定局でも 75 ug/m3 超過(1時間値; 19JST 05Jan).
    • 5日,降雨域の拡大・東進により西日本でのPM2.5濃度低下.
    • 南西諸島では,低気圧・前線に伴う降雨帯があるため,PM2.5濃度上がらず.

 2015年

2015年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁)
  • 12/19-23, 25: 北京でのPM2.5高濃度
    • 北京で2回目(12/19-23)の『赤色警報』発令.
      Hourly timeseries of PM2.5 concentration. (Left) 10-day, (center) 90-day, and (right) 3-year periods before 26 December 2015.
      PM2.5 (10-day; from 2015-12-16) PM2.5 (90-day; from 2015-09-27) PM2.5 (3-year; from 2012-12-26)
      25-hr running mean
      PM2.5 concentration in Beijing, Shanghai, Seoul, and Cheju (10-day period) PM2.5 concentration in Beijing, Shanghai, Seoul, and Cheju (90-day period) PM2.5 concentration in Beijing, Shanghai, Seoul, and Cheju (3-yr period)
    • 表示データのソース: PM2.5モニタリングデータ(海外), 環境省web. 在中国米国大使館・大気質モニタリング (in English), 韓国環境省 Air Korea (in Korean)からの提供データ(速報値).
    • 23日未明に赤色警報は解除されたとのことだが,米国大使館での濃度は25日の方が高い. 記述時点では 105 ug/m3 (26日15時;北京時間). 赤色警報は,高濃度かつ3日以上持続する場合への警戒情報と定義されてたはず. たとえ濃度レベルが高くても,持続性が十分でなければ発令されないということ.
    • 九州の離島部で,76 ug/m3 (壱岐) & 69 ug/m3 (五島) を観測(26日15JST). 壱岐では26日02JST 時点で 9 ug/m3 だったから,約半日で +60 ug/m3 程度. 松浦志佐でも 70 ug/m3 (26日 15JST).
  • 12/07-10: 北京でのPM2.5高濃度(日本へ到達するか否か...; 北海道には到達).
    • 北京で初の最高ランクの警報(NHK は『赤色警報』と呼称)を発令(07Dec2015). ただし,北京におけるPM2.5濃度(在中国米国大使館での観測値)を見る限り, 直前期間(11/30-12/1)の方がこれより遥かに高濃度. See also Haze shrouds eastern China (satellite image, VIIRS on the Suomi NPP, 30Nov2015)
      Hourly timeseries of PM2.5 concentration. (Left) 10-day, (center) 90-day, and (right) 3-year periods before 09 December 2015.
      PM2.5 (10-day; from 2015-11-29) PM2.5 (90-day; from 2015-09-10) PM2.5 (3-year; from 2012-12-09)
      25-hr running mean
      PM2.5 concentration in Beijing, Shanghai, Seoul, and Cheju (10-day period) PM2.5 concentration in Beijing, Shanghai, Seoul, and Cheju (90-day period) PM2.5 concentration in Beijing, Shanghai, Seoul, and Cheju (3-yr period)
    • 表示データのソース: PM2.5モニタリングデータ(海外), 環境省web. 在中国米国大使館・大気質モニタリング (in English), 韓国環境省 Air Korea (in Korean)からの提供データ(速報値).
    • 過去3年間に観測された他の高濃度イベントと比較すると,過去に何度も観測された濃度レベル. 大雑把に見て,『寒侯期に10回程度観測する程度の濃度レベル』. 2015年9月以後に限っても,同程度の濃度を既に数回観測している. 北京にとって珍しいことではないが,この濃度レベルが『珍しくない』事は問題視されるべきであろう.
    • SPRINTARS (九大・応力研)VENUS(国立環境研) では,9日午後から10日にかけて北海道へ輸送されると予測. ただし,その濃度レベルは極端に高いわけではない(SPRINTARS では『多い』の階級,8階級の上から3番目). 現時点の日本での観測値を確認したが,特筆すべき高濃度を観測してない(checked 2015-12-09 13JST).
    • 少なくとも北海道には到達.利尻でPM2.5最高濃度 47 µg/m3. その前後では一桁の濃度なので,清浄時と比べ約30-40 µg/m3 程度の上乗せがあったと考えられる(add 2015-12-26).
  • 12/9 - 10: 東海地方(愛知県)や関東地方で比較的高濃度(数値は後で確認)
  • 6/12-13: 小~中規模な黄砂. 主に西日本で黄砂飛来を観測. 有人気象官署(全60地点)のうち,最大17地点で「黄砂日」と判定(6/13). 20150613 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • Sekiyama et al. (2016, SOLA):
      • ひまわり8号観測から得られたAOTの同化実験.対照実験として,MODIS 観測によるAOTの同化,同化ナシなども.
      • 黄砂が陸上にある間は,同化してもあまり予測精度向上しない. 海上に出てからだと,ひまわりAOT同化実験の予測精度向上.
  • 5/5-7: 小規模な黄砂. 主に北海道で黄砂飛来を観測. 有人気象官署(全60地点)のうち,最大10地点で「黄砂日」と判定(5 May). 20150505 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 5/5は九州北部でも黄砂を観測しているが,5/6,7は北海道のみ.
  • 4/27-28: 東北地方北部~北海道南部でPM濃度上昇 PM2.5 は 60 - 70 µg/m3 程度.時々さらなる高濃度も観測.
  • 4/17-18: 小規模な黄砂. 主に日本海側で黄砂飛来を観測. 有人気象官署(全60地点)のうち,最大9地点で「黄砂日」と判定(18 Apr). 20150418 黄砂観測地点分布図(気象庁)
  • 3/22-23: 大規模黄砂. 主に西日本で黄砂飛来を観測. 有人気象官署(全60地点)のうち,最大23地点で「黄砂日」と判定(22 Mar). 20150322 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 九州でSPM & PM2.5高濃度を観測.
      Spatial distribution of hourly concentration of SPM and PM2.5 in 13JST 22 March 2015. Vectors represent surface wind that is obtained from the MSM-GPV, Japan Meteorological Agency.
      Kosa obs. sites (JMA)
      (2015-03-22)
      SPM (2015-03-22T13:00+09:00) PM2.5
      Kosa (Asian Dust) observed sites (22Mar2015) SPM concentration in western Japan (13JST 22Mar2015) PM2.5 concentration in western Japan (13JST 22Mar2015)
    • ライダー観測@長崎 (2015年3月) で見る限り,非球形粒子の飛来もみられるものの,球形粒子が卓越. See Lidar Cover (NIES, Japan)
    • 桜島の噴火活動も活発なので,火山影響の可能性も検討しておく. See 桜島の月別噴火回数 (鹿児島地方気象台). ただし,図中の風向風速(地上だが)と主な高濃度分布範囲,そしてそれらの時間発展を考えると,桜島の噴火影響が主要因とは思えない.
    • 研究論文の例: hogehoge
  • 2/23-24: 大規模黄砂. 九州北部から東北までの主に日本海沿岸部で,黄砂飛来を観測. 有人気象官署(全60地点)のうち,最大20地点で「黄砂日」と判定(24 Feb). 20150224 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    Spatial distribution of hourly concentration of SPM at 07JST (left) and 19JST (right) in 24 February 2015. Vectors represent surface wind that is obtained from the MSM-GPV, Japan Meteorological Agency.
    Kosa obs. sites (JMA)
    (2015-02-24)
    SPM
    (2015-02-24T07:00+09:00)
    SPM
    (2015-02-24T19:00+09:00)
    Kosa (Asian Dust) observed sites (24Feb2015) SPM concentration in mainland Japan (07JST 24Feb2015) SPM concentration in mainland Japan (19JST 24Feb2015)
    • 22Feb 夜間から23Feb早朝にかけて,関東地方南部を中心に局所的な高濃度. 寒冷前線(CF)通過前,CF前面(暖気側)での強風に起因する風塵影響と推測.
      Spatial distribution of hourly concentration of SPM at xxJST (left, center) 22 February and 01JST (right) in 23 February 2015. Vectors represent surface wind that is obtained from the MSM-GPV, Japan Meteorological Agency.
      SPM
      (2015-02-22T23:00+09:00)
      SPM, Kanto (23JST 22Feb) SPM, Kanto (01JST 23Feb)
      SPM concentration in mainland Japan (23JST 22Feb2015) SPM concentration in Kanto (23JST 22Feb2015) SPM concentration in Kanto (01JST 23Feb2015)
    • CF通過後は気塊が入れ替わり北西風に.PM濃度は急速に低下.
    • 研究論文の例: hogehoge

 2014年

2014年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 164)
  • 5/26-6/2: 大規模黄砂. 北海道南部からから奄美地方まで,広域で黄砂飛来を観測. 有人気象官署(全60地点)のうち,最大36地点で「黄砂日」と判定(31 May). 20140531 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 詳細は解析していないものの,日本国内での黄砂観測期間が長い(8-day 連続)ので, 複数の砂塵嵐イベントが断続的に発生し日本へ輸送されてきたものと推測.
    • 鵜野ほか (2016a, 大気環境学会誌): title = 九州北部で2014年5月下旬から1週間継続した黄砂と高濃度大気汚染現象のオーバービュー
      • 九州における多地点・多要素の地上観測やCTM (GEOS CHEM)推計などを駆使した総合的な事例解析論文.
      • 大陸での2度の黄砂発生,日中の境界層発達による上空黄砂の取り込み,黄砂と人為起源粒子が混在しての長距離輸送などを観測・モデル推計結果の併用で明らかにした.
      • 日本での排出量 on/off (ゼロエミッション)により sulfate & nitrate 量の国外起源量を推計. この事例の場合は,sulfate の9割近く,nitrate の70ー80%が国外起源と推定された. あくまでもこの事例での推計値.それを忘れて拡大解釈してはならない(特にマスメディアの方々).
      • 一部の測定局では,国内の人為起源汚染物質および野焼きを起源とするPM2.5高濃度も観測されたことを指摘. 局所的なPM2.5高濃度には,測定局近傍からの影響も混在していることを忘れるべからず.
      • 偏光光散乱式粒子数濃度計(Polarization Optical Particle Counter: POPC)の観測結果(Fig. 8)が面白い. 偏光解消度と粒径ごとに個数濃度を観測できるため,黄砂(非球形,粗大粒子側にピーク)と人為起源粒子(球形,微小粒子側にピーク)とが区別できる.この事例の場合は,海塩も区別できてるようだ(Fig. 8c).
    • 鵜野ほか (2016b, 大気環境学会誌): title = 九州北部で2014年5月下旬から1週間継続した黄砂期間の硝酸塩の越境輸送のモデル解析
  • 3/25-28: 東北北部〜北海道で PM2.5 濃度が上昇.気象庁の地上観測では黄砂と判定せず.
    • 1時間値で 60 µg/m3 前後が数日間継続.東京や大阪などの大都市近郊では珍しくもない濃度だが, 普段は濃度の低い東北や北海道で観測されたのが大きな特徴.
    • 26日9時には,65 µg/m3 超過が東北以北で6地点.最大で 100 µg/m3 を超過する地点も.
    • SPRINTARS の予測とも整合的. PM2.5/SPM がかなり 1 に近そう.すなわち,SPM の大部分が微小粒子.
    • 上記SPRINTARS でも,黄砂の飛来は予測されていなかった. 気象庁の地上気象官署でも,黄砂日としていないことから, 黄砂ではなく,(おそらくは)国外起源の大気汚染物質の長距離輸送による高濃度と思われる(update: 2015-03-28, 詳細は要解析).
  • 2/25-27: ほぼ全国的な PM2.5 高濃度(南西諸島~九州南部,北海道を除く地域).気象庁の地上観測では黄砂と判定せず.
    • 25日: 北陸・山陰地方など,日本海沿岸部からPM2.5 高濃度を観測. 最大 100 µg/m3 前後.関東より西側 & 北側(東北南部)の広範囲に拡大.
    • 26日: 中四国・近畿・北陸などで高濃度が継続(80-100 µg/m3 程度).
    • 27日: 低気圧通過による降水に伴い,PM2.5 濃度低下. 高濃度域の中心は関東地方へ. なお,弱い降水が継続したにも関わらず,PM2.5濃度がなかなか低下しなかった地域がある. このような濃度変動をした要因を解明する必要があるだろう.
    • See also: 平成26年2月25〜27日のPM2.5の濃度上昇について(環境省)

 2013年

2013年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 144)
  • 11/4: PM2.5 濃度上昇 in 市原市(千葉県). 東日本で初の PM2.5注意喚起情報発令.
    • 市川ほか (2015, 大気環境学会誌):
      • 3日夕方あたりから4日朝にかけてSPM, PM2.5濃度が上昇.市原市付近で極大.
      • 成分測定も実施されてたので比較.NO3-, NH4+ などの濃度が前後の期間に比べて高い.
      • ただし,対象期間は前線に伴う降水域が広範囲を覆う気象条件(Radar AMeDAS で確認). 千葉における有人地上気象官署の観測値・観測原簿などをみても, 降水事象が記録されてる.湿度影響も大きいと推測される.
      • 野焼きの影響あるか? 自分でも検討してみよう.
  • 10/11-12: 小規模黄砂. 九州北部〜近畿・東海まで. 有人気象官署(全60地点)のうち,最大9地点で「黄砂日」と判定(12 Oct). 20131012 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 研究論文の例: hogehoge
  • 3/19-20: 大規模黄砂. 九州〜東北まで. 有人気象官署(全60地点)のうち,最大28地点で「黄砂日」と判定(20 Mar). 20130320 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    Spatial distribution of hourly concentration of PM2.5 at 09JST in 19 March 2013. Vectors represent surface wind that is obtained from the MSM-GPV, Japan Meteorological Agency.
    Kosa obs. sites (JMA)
    (2013-03-19)
    Kosa obs. sites (JMA)
    (2013-03-20)
    PM2.5
    (2013-03-19T09:00+09:00)
    Kosa (Asian Dust) observed sites (19Mar2013) Kosa (Asian Dust) observed sites (20Mar2013) PM2.5 concentration in mainland Japan (09JST 19Mar2013)
    • 九州北部・山口県でPM2.5 が 100 µg/m3 にまで達した(19 Mar 朝から深夜まで).
    • 19Mar 壱岐から高濃度.03JST: 64, 04JST: 90 ug/m3.08JST 以後は山口県でも 80 ug/m3 超過.
    • 研究論文の例: hogehoge
  • 3/13: 前線を伴う低気圧の通過時に強風(東京都千代田区での最大瞬間風速 27.4 m/s). 日本各地で,散発的に局所的かつ短時間のSPM高濃度を観測. 測定局近傍での風塵による高濃度と思われる.
    • 関東では,SPM高濃度が数時間にわたり継続.前線通過時に,寒冷前線の前面(暖域の西端近傍)にて強い南よりの風.
    • 午前中は千葉・埼玉や茨城南部などの関東南部を中心にSPM高濃度.一部の,しかし複数の測定局で極端な高濃度 (例: 鹿島中学校 (08405200, 茨城) で 325 ug/m3 at 11JST, 狭山 (11215010, 埼玉) で532 ug/m3 at 14JST)
    • 午後からは関東北部でも高濃度.茨城・栃木では, 15ー16JST 頃に高濃度極大.福島県などにも拡大. See also 猛烈な風塵と砂塵嵐 - 2013年3月13日 (YouTube)
    • 夕方以後も,SPM高濃度が散発的に観測.関東では,深夜の降雨域通過に伴い濃度急減.wash-out と思われる.
Spatial distribution of hourly concentration of SPM at 13JST (left, center) and 16JST (right) in 13 March 2013. Vectors represent surface wind that is obtained from the MSM-GPV, Japan Meteorological Agency.
SPM (2013-03-13T13:00+09:00) SPM, Kanto (13JST) SPM, Kanto (16JST)
SPM concentration in mainland Japan (13JST 13Mar2013) SPM concentration in Kanto (13JST 13Mar2013) SPM concentration in Kanto (16JST 13Mar2013)
  • 3/8-10: 大規模黄砂.西日本のほぼ全域. 有人気象官署(全60地点)のうち,最大30地点で「黄砂日」と判定(9 Mar). 20130309 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    Spatial distribution of hourly concentration of PM2.5 in 15JST 08 and 21JST 09 March 2013. Vectors represent surface wind that is obtained from the MSM-GPV, Japan Meteorological Agency.
    Kosa obs. sites (JMA)
    (2013-03-09)
    PM2.5 (2013-03-08T09:00+09:00) PM2.5 (2013-03-09T15:00+09:00)
    Kosa (Asian Dust) observed sites (09Mar2013) SPM concentration in western Japan (09JST 08Mar2013) PM2.5 concentration in western Japan (15JST 09Mar2013)
    • 前線通過時に,寒冷前線の前面(暖域の西端近傍)にて強い南よりの風.東京で「煙霧」を観測(気象庁).
    • 日本国内の地表面からの土壌粒子巻き上げ(いわゆる「風塵」)により,関東地方の広い範囲で視程悪化. 東京(大手町)では,地面が露出した場所がほとんどないため,土壌からの巻き上げを視認するのは困難と思われる. そのため,実際には「煙霧」よりも「砂塵嵐」または「風塵」と分類されるべき現象が 「煙霧」とされたと推測(きちんと検証してない).
  • 1月: 中国・北京でのPM2.5高濃度がマスメディアで頻繁に報道. 1月上旬に, 米国大使館でのPM2.5測定値が, 極めて高濃度を観測し, それによる警告情報を発したのが発端.
    • 国立環境研から記者発表(2013-02-21)
      • 2013年1月から2月5日までの初期解析結果.
      • 主に西日本で煙霧(haze)によるPM2.5高濃度.haze: 1/13, 21, 1/30 - 2/1
      Spatial distribution of hourly concentration of PM2.5 in 13, 21 January 2013.
      PM2.5
      (2013-01-13T15:00+09:00)
      PM2.5
      (2013-01-21T15:00+09:00)
      SPM concentration in Japan (15JST 13Jan2013) SPM concentration in Japan (15JST 21Jan2013)
      Spatial distribution of hourly concentration of PM2.5 in 30 January - 01 February 2013.
      PM2.5
      (2013-01-30T21:00+09:00)
      PM2.5
      (2013-01-31T21:00+09:00)
      PM2.5
      (2013-02-01T21:00+09:00)
      PM2.5 concentration in Japan (21JST 30Jan2013) PM2.5 concentration in Japan (21JST 31Jan2013) PM2.5 concentration in Japan (21JST 01Feb2013)
    • それ以降,北京では断続的に高濃度PM2.5を観測. しかし,ごく一部ではあるものの,『煽り』に近い記事があることも.
      • (以下,少々この話題とは逸脱) 研究者は,マスメディア経由での情報発信だけでなく, 研究者自身で情報発信することも重要. ただし研究者による情報発信は,一般社会の人々にとって必ずしもわかりやすいものではない. 研究者の表現力不足にも起因するだろうが,情報発信に割く時間が不十分な事が 誤解などを生じる大きな要因の一つ. 情報発信の際には,所属する大学や研究機関の広報室などの助力が必要不可欠.
      • また,マスメディアには, (1) 科学的な考え方・表現をある程度理解できる人物が取材および記事の校正・編集を担当する, (2) 報道で使う言葉に気をつかう(不必要な『煽り』に類する言葉・過剰な形容詞などを使わない), を求めたい.
    • 鵜野ほか (2013, 大気環境学会誌):
      • 2013年1月の『PM2.5高濃度』は,例年に比して中国から日本への輸送量が増えたわけではなく, 日本での高濃度頻度が増えたわけではない.
    • 米持ほか (2013, 大気環境学会誌):
      • 北京におけるPM2.5測定値やその成分濃度に関する情報

 2012年

2012年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 89)
  • 5/7-8: Ox, SPM, PM2.5高濃度. 九州北部から瀬戸内海沿岸部など,西日本で特に高濃度.
    • SPMは,1時間値で 100 µg/m3 を超過する測定局が多数. 福岡県・山口県・香川県などの一部測定局では,PM2.5濃度も 100 µg/m3 を超過.
    • Oxも福岡県で光化学オキシダント注意報が発令.その他周辺自治体でも,100 ppb を超過. 濃度が低下すると期待される深夜においても,100 ppb を超過するOx濃度となる測定局が多数. See also O3高濃度>2012年5月7-8日
    • Ox, SPM, PM2.5だけでなく,元素状炭素(Elemental Carbon. EC)や硫酸イオン濃度, さらに一部無機元素成分(Zn, Mn, Pb, Feなど)も増加. これら成分別濃度の増加は,人為起源汚染物質による高濃度の可能性を示唆するもの.
    • 研究例: II型研究報告書(4期, R-210-2014), 4.7節(p.133-, PDFファイルでは148ページ以後)
  • 4/23-25: 大規模黄砂. 西日本を中心に黄砂飛来を観測. 有人気象官署(全60地点)のうち,最大21地点で「黄砂日」と判定(24 Apr). 20120424 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 研究論文の例: hogehoge
  • 4/9: 小規模黄砂. 北陸から東北,北海道南部で黄砂飛来を観測. 有人気象官署(全60地点)のうち,最大11地点で「黄砂日」と判定(9 Apr). 20120409 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 研究論文の例: hogehoge
  • 4/3: 小規模黄砂. 南西諸島から九州南西部で黄砂飛来を観測. 有人気象官署(全60地点)のうち,最大7地点で「黄砂日」と判定(3 Apr). 20120403 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 4/1,2にも地点数は少ないながらも南西諸島などで黄砂を観測.東シナ海を南方に向かって輸送された黄砂のようだ.
    • 研究論文の例: hogehoge
  • 3/24: 小規模黄砂. 南西諸島から九州で黄砂飛来を観測. 有人気象官署(全60地点)のうち,最大12地点で「黄砂日」と判定(24 Mar). 20120324 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 研究論文の例: hogehoge

 2011年

2011年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 216)

霧島山(新燃岳)の火山活動が活発化,噴火警戒レベル3に. 1月26日に中規模噴火(噴煙高度 2000 m),27日1541JSTに爆発的噴火(噴煙高度 2500 m). 近隣測定局でのPM濃度にも間歇的な高濃度が見られる.

See also SO2高濃度 # 霧島山(新燃岳)

  • 11/3 - 4 & 5 - 6: PM2.5 濃度上昇 in 関東(埼玉,千葉,茨城など).
    • 長谷川ほか (2014, 大気環境学会誌):
      • 3日夕方あたりから4日朝にかけてSPM, PM2.5濃度が上昇. 埼玉東部や茨城南部,東京都心,千葉県の広範囲で濃度高い.
      • 成分測定も実施されてたので比較.NO3-, OC などの濃度が高い. 5 - 6日では,NO3- と OC でPM2.5濃度の約半分を占める(Fig. 5).
      • Q-AMS による m/z 60, レボグルコサン濃度@幸手や関東各地の NO濃度の上昇もみられる. 濃度上昇の時刻・発生場所などに一定の傾向が見られない. 農産物残渣の焼却(いわゆる野焼き)の影響も考えられる.
  • 10/7 - 14: PM2.5 濃度上昇.
    • 板野ほか (2013, 大気環境学会誌):
      • 広範囲の測定局でPM2.5の日平均濃度が 35 ug/m3 超過.See Fig. 2.
      • 当時はPM2.5測定局数が少ない(71局)が,SPMでも同様な濃度上昇がみられるので, 局地的な(測定局近隣からの)影響だけでは説明つかない(はず).
  • 4/11: 小規模黄砂. 南西諸島から九州南部で黄砂飛来を観測. 有人気象官署(全60地点)のうち,最大7地点で「黄砂日」と判定(11 Apr). 20110411 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 翌 4/12 も,地点数は少ない(4地点)ながらも南西諸島で黄砂を観測.これも東シナ海を南方に輸送された黄砂と思われる.
    • 研究論文の例: Shin et al. (2013, APJAS)
  • 2/4 - 7: PM2.5 濃度上昇.
    • 山神ほか (2013, 大気環境学会誌):
      • 西日本からPM2.5質量濃度の上昇開始,関東では6日に濃度極大.
      • PM2.5質量濃度だけでなく,24時間捕集のフィルタサンプルからイオン成分(イオンクロマトグラフ)および 炭素成分(熱分離光学補正法,Improve プロトコル)も使用.
      • 西側ほど高濃度のPM2.5 (sulfateが多い),北西寄りの風,2月にしては相対的に高濃度のOx, などから越境汚染によるPM2.5高濃度と考えられる.
      • 関東での高濃度は, 越境汚染に地域内からの汚染も加わった (NO3-/SO42- が増加したことが地域内都市汚染の影響を示唆) ことで,さらに高濃度となった.

 2010年

2010年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 515)

 2009年

2009年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 224)
  • 12/26: 大規模黄砂. 冬の黄砂.西日本での28地点で黄砂日(26 Dec). 20091226 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 辻,日置 (2013, 大気環境学会誌:
      • 京都市内での観測結果.寒冷前線通過後のPM濃度上昇. SO2, (NH4)2SO4, 粗大粒子(PMc = PM10 - PM2.5)中のNO3- などが濃度上昇.
      • 12-15JST 26Dec2009 のPM2.5中の Pb/Zn も高い(0.54)ため,中国の汚染気塊の影響を受けたと推測.
      • 引き続く時間帯(17-19JST)でPMc濃度が急上昇.つまり,「汚染気塊が先行し,その後に黄砂の本体」というPM濃度変動だったと推測.
  • 10/27-31: PM2.5 濃度上昇. 少なくとも,長崎 & 福江島にて日平均濃度が 35 µg/m3 を超過していたと思われる,空間規模は不明.
    • 兼保ほか (2011, 大気環境学会誌): 福江島,福岡市などでのPM2.5連続観測(FY2009, TEOM 1400a 使用). 移動性高気圧が中国南部から日本付近にかけて東進する,という気圧配置. 「移動性高気圧周辺流型」と表現.

 2008年

2008年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 87)

 2007年

2007年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 360)
  • 4/16: 小規模... かどうかもわからない黄砂. 南西諸島のみ.全国7地点で黄砂日(16 Apr). 20070416 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • どうやら黄砂は東シナ海〜南西諸島に輸送された模様. こういうケースの場合,地上気象官署での黄砂観測地点数で黄砂の空間規模を論じるのは困難.
    • こういう時こそ,辺戸岬での観測結果を参照すべき.興味深い.
  • 4/1 - 3: 大規模黄砂.東北地方南部以南のほぼ全国的範囲. 北海道を除くほぼ全国.全国47地点で黄砂日(2 Apr). 20070402 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 関東地方は4/1 早朝に局所的高濃度(寒冷前線前面の強い南西風によるローカルな土壌巻き上げ). 同日の夕方以後に再び濃度上昇.茨城県の東側の海上からの輸送.山岳を迂回し た黄砂と思われる(一部は上空通過).
    • SPM分布の時間変化:
      Spatial distribution of hourly concentration of SPM in 01 April 2007.
      SPM
      (2007-04-01T04:00+09:00)
      SPM
      (2007-04-01T15:00+09:00)
      SPM
      (2007-04-01T21:00+09:00)
      SPM (3D bar)
      (2007-04-02T06:00+09:00)
      SPM concentration in Japan (04JST 01Apr2007) SPM concentration in Japan (15JST 01Apr2007) SPM concentration in Japan (21JST 01Apr2007) SPM concentration in Japan (06JST 02Apr2007)
    • Yumimoto et al. (2008, ACP):
      • NIESライダー観測データを用いて RAMS/CFORS への4次元データ同化(4DVAR) を on/off した場合の再現性検証.
    • Hayasaki et al. (2011, SOLA):
      • 01Aprの02-03JST頃,九州北部からSPM高濃度開始.同時間帯(03-05JSTあたり)に, 房総半島でも高濃度になっている. これは強風に伴う風塵の影響と推測.この時間帯では,雨は既にやんでいる(レーダーAMeDASにて確認).
      • 09JST以後,北陸や東北南部にかけてSPM高濃度.関東には到達してない.
      • 18JST以後,関東地方でもSPM濃度上昇.ただし,濃度上昇は茨城県の太平洋岸から開始し, 時間経過に伴い内陸部へ進行.東寄りの風が卓越.
      • 日本海の雲は上層雲(高度6km以上).CloudSat & CALIPSO 複合データセットにより確認.
      • ダスト層は高度2 km までの下層(富山ライダー観測).気温逆転層の底部と対応(ゾンデ観測 & JMA GPV MSM 予報データより). つまり,ダスト層の主要部分は雲の下に位置.
      • 関東への黄砂輸送が遅れた要因として山岳域での wet deposition の可能性を検討. 中部山岳域では降水なし(レーダーAMeDASおよび山岳部の観測サイトの両方で確認). wet deposition 説は見込みなさそう.
      • これら観測事実を総合すると,4/1 夕方以後に関東平野に到達した黄砂は, 中部山岳を迂回して太平洋側から輸送されたと考えられる.
    • Inomata et al. (2009, AE):
      • 気象研(つくば)での乾燥沈着量,イオン成分,OPCによる個数濃度(0.3, 0.5, 1.0, 2.0, 5.0 µm) などの観測. 観測期間 = 2007-03-01 to 2007-04-05
      • 4/2 のピークは黄砂由来.3/14 にもあるピークは,観測所のごく近傍での風塵(強風による巻き上げ)由来.
    • 日置ほか (2009, 大気環境学会誌):
      • 2007-04-02 の大阪で採取した TSP中の Pb/Zn は 0.16, かなり低い, つまる,Pb を指標とすれば,大陸起源汚染気塊の混在は少なかった黄砂であると推測できる.
    • 西川ほか (2016, 大気環境学会誌): AD12
  • 3/26 - 3/30: 大規模黄砂. 東北(27-28 Mar)と西日本(26-30 Mar).全国の有人地上気象官署(60地点)のうち最大27地点で黄砂日(28 Mar). 20070328 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • hoge
    • 日置ほか (2009, 大気環境学会誌):
      • 松山,大阪,つくばにおけるイオン成分・金属元素分析 (2007-03-14 to 2007-03-28 and 2007-04-02). フィルタは石英繊維濾紙. 対象とした金属元素は V, Mn, La, Sm, Pb (ICP-MS法により定量). イオン成分は SO42-.
      • Pb/Zn を用いて越境汚染由来か否かを検討. 先行研究の成果も用いて,Pb/Zn の経年変化も指摘. 1980年代では,中国・朝鮮半島だと 0.9 ないしそれ以上. 2000年代では0.5~0.6程度.
      • 過去に Pb が多いのは,有鉛ガソリンを使用していたことが主要因と思われる. 日本国内では,1975年から自動車用レギュラーガソリンが無鉛化,1986年にはハイオクも含め全面的に使用禁止. 韓国では1987年以後は使用されず. 中国では1991年から有鉛ガソリンの廃止に着手,1997年以降は上海だと全廃,中国全土も2000年以降は使用禁止.
      • Mn, Zn, Pb: 人間活動では,鉄鋼や金属精錬・金属加工などが起源.
      • V, La (ランタン), Sm (サマリウム): 人為起源としては石油・石炭燃焼起源.La が石油精製・石油燃焼・鉄鋼工業由来など.
  • 3/22 - 3/23: 煙霧.
    • 煙霧の範囲は未調査.少なくとも,大阪と松山では煙霧(日置ほか,2009)
    • 日置ほか (2009, 大気環境学会誌):
      • 松山,大阪,つくばにおけるイオン成分・金属元素分析 (2007-03-14 to 2007-03-28 and 2007-04-02). フィルタは石英繊維濾紙. 対象とした金属元素は V, Mn, La, Sm, Pb (ICP-MS法により定量). イオン成分は SO42-.
      • 松山で Pb/Zn が高い(特に2007-03-22.Pb/Zn = 0.62).

 2006年

2006年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 396)
  • 3/28 - 29: 小規模(?)な黄砂. 南西諸島から九州,全国14地点で黄砂日(28 Mar). 20060328 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 大陸起源の黄砂と局所的な(国内起源の)風塵.
    • 五十嵐ほか (2009, 天気):
      • 2006年春季の観測(つくば),特に29-31Mar2006
      • 観測項目: TEOM (R&P TEOM-1400a; 粒径別質量濃度; PM10 cut-off, RH < 30% に乾燥), OPC (光散乱式個数計,粒径別(0.3, 0.5, 1.0, 2.0, 5.0 um); 0.5 L/min; 除湿なし), LV sampler (PM10 cut-off, 15 L/min; イオンクロマト分析,Cl-, NO3-, SO42- & Na+, NH4+, K+, Ca2+, Mg2+)
      • 29Mar の高濃度は大陸起源黄砂,31Mar の高濃度はつくば近辺の風塵が起源.

 2005年

2005年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 295)
  • 11/7-9: 秋の大規模黄砂. 南西諸島から西日本,全国27地点で黄砂日(8 Nov). 20051108 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 高見ほか (2006, エアロゾル研究):
      • 辺戸岬(沖縄)での観測. AMS(d < 1 µm)による化学成分連続測定(NH4+, nitrate, sulfate, 塩化物, 有機物),PM2.5質量濃度(TEOM RP1400),炭素成分(R&P 5400),ライダー観測, さらにNOAA HYSPLIT も.
      • 07-08Nov の球形粒子が卓越する期間では人為起源エアロゾルが優勢.08Nov 午後以降の非球形粒子が卓越する期間では,微小粒子側の人為起源汚染物質が減少. ただし,PM2.5質量濃度は 30 µg/m3 程度を維持していることから,黄砂が優勢.人為起源エアロゾルの方が黄砂よりも数時間程度先行して飛来していると推測.
      • EC/OC 比は,人為起源エアロゾル到達後に 0.2 程度(到達前は0.1程度).黄砂が優勢な期間でも大きな変化がないので, 黄砂飛来期間でも人為起源エアロゾルは継続して飛来し続けていたと推測.

 2004年

2004年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 303)
  • 4/21-23: 大規模黄砂. 南西諸島や西日本全域〜長野・甲府あたりまで.仙台・盛岡でも黄砂観測.全国31地点で黄砂日(22 Apr). 20040422 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 研究論文の例: hogehoge
  • 3/31: 大規模黄砂. 沖縄本島,九州北部〜近畿・東海・北陸まで黄砂観測.全国23地点で黄砂日(31 Mar). 20040331 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 30Mar, 01Apr でも黄砂を観測(ただし全国4地点)
    • 高見ほか (2006, エアロゾル研究):
      • AMS を使った観測@辺戸岬(沖縄本島).Fig. 1 に有機物と sulfate の重量濃度比. 黄砂飛来前の30Mar頃に,有機物濃度が非常に大きくなった.大部分の期間では,organics / sulfate は 1より低い(期間平均で 0.3 程度)のに, この期間中は 1.0 を大幅に超過.
      • (繰り返しになるが)大部分の期間では sulfate が多い.福江島では,organics / sulfate は,ほぼ 1 程度.
  • 3/11-16: 大規模黄砂. 九州北部〜近畿・東海・北陸,東北北部〜北海道で黄砂観測.全国32地点で黄砂日(12 Mar). 20040312 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 日本海側の各地で黄砂を観測(11Mar).13-14Marで一旦地点数は減少(8地点).15-16Marで再度増加(11, 10地点).
    • 17Mar でも黄砂を観測(ただし全国4地点)
    • 研究論文の例: hogehoge
    • 西川ほか (2016, 大気環境学会誌): AD09

 2003年

2003年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 96)

2003年は,日本の地上気象官署における黄砂観測日数が非常に少なかった.

  • 5/21: 上空通過型の「煙霧」.高度 2-4 km の範囲.シベリア森林火災を起源とする smoke plume と思われる.
  • 3/26-27: 大規模黄砂. 中四国から近畿・東海北陸,東北北部で黄砂観測.全国21地点で黄砂日(27 Mar). 20030327 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • Takami et al. (2005, AE):
      • the Aerodyne aerosol mass spectrometer (AMS) を用いた福江島での観測. AMS の分級性能は PM1 相当.
      • 25-27Mar2003 の期間で, sulfate (peak 時に 25 µg/m3,以後 10 - 15 µg/m3程度で持続), nitrate (3 µg/m3 程度), ammonium (4 - 7 µg/m3 程度)などの濃度急上昇を捉える.
      • 有機物も多い(5 - 15 µg/m3 程度)が,sulface などの要素に比べると(25-27Mar のような)特定イベントだけで高濃度になるのではなく,観測期間(20Mar-16Apr)で何度も高濃度を観測.
      • sulface 高濃度期間では,有機物と sulfate の質量比は約1:1,有機物の方が多い期間もあった(29Mar, 06, 14Apr).
  • 3/12: 上空通過型の黄砂.高度 3-5 km の範囲.約4 km付近に極大.
    • Murayama et al. (2004, GRL):
      • ライダー観測@東京海洋大. UV-Raman lidar (335 nm) & Mie-Polarization-Raman lidar (532 and 1064 nm)の同時観測. 後方散乱係数,消散係数,偏光解消度,水蒸気混合比を算出可能.

 2002年

2002年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 727)
  • 11/12-13: 秋の大規模黄砂. 九州から東海北陸,東北北部〜北海道全域まで黄砂観測.全国41地点で黄砂日(12 Nov). 20021112 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 中国東北部から日本海を通過した低気圧・前線システムに伴う大規模黄砂輸送. 秋季の黄砂としては,非常に稀な広域黄砂イベントとなった.
    • 13Nov には,宮古でも黄砂を観測.
    • Y.S. Chung et al. (2003, AE):
      • 2002年に韓国で観測された大規模な黄砂イベント(3回)の一つ. max PM10 (Chongwon) = 1106 ug/m3 (12Nov). 秋の黄砂としては,かなり大規模なイベント.
    • K. Watanabe and Honoki (2003, JMSJ):
      • 富山での観測例.粒径別数濃度,nssCa2+ や pH など.
  • 4/7-18: 過去最大規模の大規模黄砂. 観測範囲の拡大・縮小をしながらも,期間内ではほぼ全国的に 黄砂観測.全国47地点で黄砂日(10 Apr). 20020410 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 黄砂観測地点数で評価する限り,少なくとも3回の黄砂飛来があったと思われる.
    • (1度目) 4/7 - 11: 大規模黄砂.SPM濃度の極大値に関しては3/21-22の黄砂事例に及ばないが,持続期間が長い.
    • (2度目) 4/12 - 15: 大規模黄砂.max 28-site (14Apr)
    • (3度目) 4/16 - 18: 大規模黄砂.max 22-site (18Apr)
    • Y.S. Chung et al. (2003, Atmos. Environ.):
      • 2002年に韓国で観測された大規模な黄砂イベント(3回)の一つ. max PM10 (Chongwon) = 2942 ug/m3 (08Apr)
    • 西川ほか (2016, 大気環境学会誌): AD06, AD07, AD08
  • 3/31-4/4: 大規模黄砂. 南西諸島(全地点)〜甲信地方,東北北部〜北海道全域まで黄砂観測.全国39地点で黄砂日(3 Apr). 20020403 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 研究論文の例: hogehoge

  2001年

2001年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 499)

!!! Under construction !!!

ACE-Asia 2001 の期間.大規模な黄砂が多発. いわゆる "Perfect (Asian) Dust Storm" と呼ばれるイベントも.

参照: ACE-Asia 2001の概要 = Huebert et al. (2003, JGR)

ACE-Asia 関連の記載から始めたので,他の年とは表記スタイルが異なる. 文献調査などを詳細にやり,大陸上での砂塵嵐発生日や日本における黄砂観測日との対応を吟味し,再度まとめなおす予定(2015-08-31)

  • (4/11 - 13: 黄砂?未確認)
    • 12-16 Apr の期間で,南西諸島から西日本に黄砂飛来.有人地上気象官署(60地点)のうち最大22地点で黄砂と判定(13Apr)
    • Higurashi and Nakajima (2002, GRL):
      • Fig. 2: 2001-04-14 のエアロゾル成分の水平分布図(SeaWiFS 使用)
      • オングストローム指数により粒径を分割(粗大と微小),可視光の短波長側での吸収性の違いから, 吸収性エアロゾルと非吸収性エアロゾルとを分割.これらの組み合わせで4分割.
      • 4成分: soil dust, carbonaceous, sulfate, sea salt. あくまでも当時の知見に基づき,光学的特徴から取得した粒径と吸収性の情報に基づく分類. 必ずしもこれらの成分が100%を占めているわけではない. 分類の名前に拘り過ぎると,この手法の利点を見誤るので要注意.
    • Heald et al. (2006, JGR):
    • 研究論文例: M. Zhang et al. (2004, AE): RAMS & CMAQ を使用,SO2, sulfate など硫黄化合物の推計.
    • 研究論文例: Uno et al. (2003, JGR): RAMS/CFORS 使用(grid int. = 80 km, 22-level; top=23 km),dust や人為起源汚染物質などのシミュレーション,航空機(TRACE-P, NCAR C130 flight)および地上観測と比較.
    • 研究論文例: Arimoto et al. (2006, Global and Planetary Change): このイベントに限らない. エアロソルの化学成分分析からモデルによる結果まで,ACE-Asia の包括的な報告. 地上・航空機・船舶観測(ATOFMS)との比較.sulfate, nitrateなどの化学成分,光学的厚さ,などなど.土壌関連成分の成分比は,先行研究とも比較(see Table 3). 採取したサンプルの電子顕微鏡写真あり.
  • (4/6 - 8: 中国で大規模黄砂; the perfect Asian dust storm)
    • 10-11 Apr の期間で,北海道に到達.道内の地上気象官署で黄砂と判定
    • "perfect dust storm" の命名: Huebert et al. (2003, JGR)
    • リンク切れ(check 2018-02-11)

      衛星画像: 中国東北部でのPDS,MODIS/Terra, 2001/DOY=097 (2001-04-07): 美しい... 全体像を見るのも良いが,出来るだけ大きいディスプレイを使って,縮小しないで渦の中心付近を見るのも良い.言葉での説明は不要.

    • 衛星画像: 中国東北部でのPDS,MODIS/Terra, 2001/DOY=097 (2001-04-07): "A Perfect Dust Storm" もしリンク切れした場合でも,Google 検索などで左の単語を並べて画像検索すれば必ずヒットする(はず).
    • 研究論文例: X.-G. Jiang et al. (2003, WASP): (under const.)
    • 研究論文例: Alfaro et al. (2003, JGR): Yulin で採取したダスト時の化学成分分析(土壌関連成分: Al, Si, Ca, Fe, Mg, K;炭素関連: BC),光学的厚さなどの解析報告. (under const.)
    • 研究論文例: Shao and Wang (2003, MZ): 2000-2002 のDS多発域の空間分布(南アジア〜東アジア),顕著なダストイベント時のモンゴル低気圧の例として,PDS を使ってる.
    • 研究論文例: M. Liu et al. (2003, JGR): 領域数値モデルCOAMPS (grid int.=27 km, 46-level),dust flux, sfc wind, 高度ごとのダスト濃度,ダストの鉛直分布(ライダー観測@Beijing, 長崎,つくば との比較),などの包括的報告.
    • 研究論文例: M. Zhang et al. (2004, AE): RAMS & CMAQ を使用,SO2, sulfate など硫黄化合物の推計.
    • 研究論文例: Nakano et al. (2005, AE): Sr-Nd 安定同位体比の分析.発生源がわかる,かも.

以下は気象庁での黄砂観測情報をベースに作成したリスト(他の年とほぼ同等の記述スタイル)

  • 4/27 - 28: 小規模黄砂. 九州から東海地方にかけての一部.全国8地点で黄砂日(27, 28 Apr). 20010427 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 研究論文の例
      • 9日間にわたり継続的に黄砂を観測.
      • (Under construction. ACE-Asiaの記述と統合予定)
  • 4/12 - 20: 大規模黄砂. 南西諸島から北陸まで,西日本が中心,全国22地点で黄砂日(13 Apr). 20010413 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 研究論文の例: Iino et al. (2004, AE): Fig.3. 天気図,NOAA split image.dry slot や high pressure wedge に伴う高濃度黄砂域.
    • 研究論文の例: M. Liu et al. (2003, JGR), ...
      • 9日間にわたり継続的に黄砂を観測.
      • 10,11日には北海道に飛来.SPM では 200 µg/m3 を超過.北海道としては,かなりのSPM高濃度になる. ただし,黄砂の有無を判定する有人気象官署(長期継続観測している60地点では,道内に8ヶ所.札幌,稚内,網走,旭川,釧路,帯広,室蘭,函館)のうち,黄砂と判定されたのは2ヶ所(札幌,稚内)のみ.そのため,本稿で定義した「黄砂日」に該当しなかった. 地点数だけで黄砂日を設定したことの弊害.要注意.
      • 長崎ライダーでは地上~高度約2km(12-15Apr),つくばライダーでは高度3-6 km (10-12Apr). See Fig. 18 & 19 in M. Liu et al. (2003, JGR). おそらく発生起源の異なる黄砂と思われる. なお,北京では7-8Apr と 9-11Apr に大きな黄砂イベントを観測.
      • 衛星画像: 北米まで到達した黄砂(北太平洋),SeaWiFS (2001-04-12 (日付変更線より東) & 2001-04-13): 北太平洋の低気圧の渦に取り込まれるように分布する黄砂.
    • 西川ほか (2016, 大気環境学会誌): AD15

 2000年

2000年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 455)

 1999年

1999年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 165)

 1998年

1998年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 190)

 1997年

1997年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 70)

 1996年

1996年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 213)
  • 4/17 - 19: 小規模黄砂. 九州から瀬戸内海沿岸部など,全国11地点で黄砂日(17 Apr). 19960417 黄砂観測地点分布図(気象庁),
    • 17Apr には,何故か前橋でも黄砂.これは長距離輸送起源なのだろうか? 要検討.
    • Uematsu et al. (2002, JGR Atmos):
      • 長崎での観測. 粒径別の個数濃度,化学成分時系列(1-hourly, 6分類.Al-Si, S-Ca, Si-rich, S-rich, Na-Cl, others).
      • 土壌起源成分のピークの前に S がリッチな空気塊が到達. 特に微小な粒径(0.5 < d < 1.0 µm)での個数濃度時系列とも良く対応.
  • 2/27 - 3/01: 小~中規模黄砂. 九州と瀬戸内海沿岸域,全国14地点で黄砂日(28 Feb). 19960228 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 2/27 - 29 にかけて,瀬戸内海沿岸域で滞留?
    • 3/1 には九州北部や南西諸島で観測.2/27-28 とは別黄砂と推測.未検証.
  • 2/14 - 16: 小規模黄砂. 九州から北陸までの日本海沿岸,瀬戸内海沿岸域でも.全国13地点で黄砂日(14 Feb). 19960214 黄砂観測地点分布図(気象庁)
    • 2/15 - 16 には,南西諸島でも観測.

 1995年

1995年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 72)

 1994年

1994年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 240)

 1993年

1993年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 176)

 1992年

1992年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 119)

 1991年

1991年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 120)

 1990年

1990年黄砂観測日および観測地点の表(気象庁) (のべ日数: 391)

 1990年より過去

1990年代以前は調査不足.研究例を見つけたら順次追加(2015-01-09).

  • 1986-05-18 to 05-19: 砂塵嵐 in the Taklimakan Desert. Sun et al. (2001, JGR)にて取り上げた事例の一つ. 日本への影響は未確認だが,タクラマカン起源ならば日本の地上には大きな影響がなく,上空を通過していた可能性がある.

黄砂関連の個人的メモ

  • March - May 2001 は, the Asian Pacific Regional Aerosol Characterization Experiment (ACE-Asia) の集中観測期間. この観測成果を使った研究論文は非常に多数存在する
  • 気象庁気象官署での「黄砂」判定は, SYNOP報の現在天気分類での "suspended dust" (ww=06) とは一致しない.要注意. 気象庁独自定義の「黄砂」判定とSYNOP報現在天気の dust 関連項目との定義の違いは,私自身正確に把握していない. 複数の関係者との私信レベルでは聞いたことはあるが,文書化されたものを見たことが無い. もしかして文書化されていないのかも?
  • WMO の現在天気コード表は, WMO のwebページ以下, WMO International Codes より入手可能. 有人気象官署での観測コード表は, Manual on Codes (WMO-No. 306) の Volume I.1 (Part A - Alphanumeric Codes) 内, code table 4677 を参照
  • 気象官署での「黄砂」判定は,観測者の目視による. 弱い黄砂(PM濃度が比較的小さい)場合は,haze と区別しにくいのではないか? どうやって区別しているのか?
  • AD02 (GIF animation): 西川ほか (2016, 大気環境学会誌)で解析対象とした黄砂飛来事例の一つ(AD02; 2001-03-22, 壱岐)の後方流跡線解析GIFアニメの例. 全ファイルの読み込みはかなり重いので,別ファイルに分離して公開予定(2017-03-23).
    • GIF animation script: ~/air_pollution/trajectory/244_anim_traj.sh
    • PNG images (frame of GIF anim.) are created by: ~/air_pollution/trajectory/234_chk_trajectory_ww_snapshot_Asia.gmt

補足情報

PM2.5 環境基準・測定法メモ(hysk) へ移設(2016-02-22). 移設先でコンテンツ確認後,こちらは削除(予定).

PM2.5 測定器の種別空間分布

2016年度(FY2016)におけるPM2.5の測定機種別空間分布. 一般局かつ環境基準の判定対象局のみを図示.

各機種の特徴に関してまとめ:

code=11: PM-712 (紀本電子工業(株))
ベータ線吸収方式による計測.線源はC14(半減期が長いため線源交換のサイクルが長い,つまりメンテナンスの手間が減る). Smart-calc 機能により水分量を計算(RHを使う)して計測値から差し引くことで, 試料気塊の除湿をおこなわずに 「乾燥状態での」PM2.5濃度を測定.
code=13: FPM-377 ((株)東亜ディーケーケー)
ベータ線吸収方式による計測.
code=14: APDA-3750A ((株)堀場製作所)
ベータ線吸収方式による計測.
code=15: FH62C14 (Thermo Fisher Scientific)
ベータ線吸収法による計測. 日本語情報として, (株)東京ダイレックベータ線吸収傍示堂濃度測定器 FH62C14 シリーズも参照.
code=16: SHARP 5030 (Thermo Fisher Scientific)
ベータ線吸収&光散乱法のハイブリッド計測. 日本語情報として, (株)東京ダイレックSHARP 5030も参照.
code=17: MP101M (Environment S.A)
ベータ線吸収と光散乱のハイブリッド. 日本国内の常時監視局では,使用測定局なし(2013~2017年度,一般局,環境基準判定局のみで確認).
code=18: 5014i (Thermo Fisher Scientific)
ベータ線吸収法.線源はC14. 日本語情報として, (株)東京ダイレックベータ線吸収モニター 5014i Betaも参照.
PM2.5測定局(2016年度,一般局のみ)の測定機種別分布状況. 全国分布および3大都市圏の周辺(関東,近畿,東海の各地方). See also 環境数値データベース
全国 関東 近畿 東海
PM2.5 Monitoring devices in Japan PM2.5 Monitoring devices in Kanto district, Japan PM2.5 Monitoring devices in Kinki district, Japan PM2.5 Monitoring devices in Tokai district, Japan
PM2.5測定局(2016年度,一般局のみ)の測定機種別分布状況. 九州,中国・四国地方の西部・東部.
九州 中国・四国(西部) 中国・四国(東部)
PM2.5 Monitoring devices in Kyushu, Japan PM2.5 Monitoring devices in CHUGOKU-SHIKOKU (west) district, Japan PM2.5 Monitoring devices in CHUGOKU-SHIKOKU (east) district, Japan

PM2.5 測定器の機種数の経年変化

一般局かつ大気環境基準の判定局のみを使用. 測定局データの更新がもっと早ければ,最新データまで反映できるのだが.誠に残念. チェック時(2016-01-13)でも,最新は2013年度...更新が遅過ぎ. 2017年度データは2019-08-16付けで更新.年度終了後,約16ヶ月遅れでリリース(chk 2019-08-19).

Number of sites that categorized by monitoring devices. Use an ambient air monitoring sites only (last update: FY2017 info, 2019-08-19).
年度/機種 PM-712 FPM-377 APDA-3750A FH62C14 SHARP 5030 others (code=0) total
FY2010 0 2 16 0 18 0 36 72
FY2011 51 105 19 36 24 13 39 287
FY2012 96 182 26 93 23 8 0 428
FY2013 166 288 33 120 27 13 0 647
FY2014 210 366 36 121 25 6 0 764
FY2015 221 385 37 122 27 0 0 792
FY2016 237 399 35 120 28 0 0 819
FY2017 245 401 32 123 29 0 0 830

私的メモ (PM2.5 測定器の機種数の経年変化)

使用スクリプト,手順など.プログラムや入力データのパスは私個人の設定なので,他者が見ても意味はない(2016-01-13; add 2018-11-05).

  • script: ~/air_pollution/utils/321_count_PM25_device_info.sh
  • 入力データは,測定局データ(環境数値データベースより取得)からPM2.5関連要素のみ切り出した stn_info_device_${fyy}_v51.csv を使用.
  • スクリプトに年度の引数を与えて手動実行.データ数(観測年数)が少ないので,今のところは自動実行する必要もない.
  • 機種別測定局数の一部に,少々納得しかねる情報あり.ある測定局の機種分類が,前後の年とは異なる機種区分になっている. それが事実かもしれない(自治体に問い合わせたわけではない)が,可能性が高いのは測定局マスターファイルの不備. リリース当初に間違いが混入するのは避けられないが,間違いの疑いを指摘後,かなり時間が経過しても(少なくとも2年以上)修正されない(調査結果を知らされることもない)のは問題. 早急に修正すべき.間違いを正すのは恥ずかしいことではない.間違いを放置する・隠蔽することを恥とすべし (2018-11-05)

リンク

下記のリンク,今のところ(2012-01-23)黄砂関連の情報が多く集まっていますが, SPMの高濃度は黄砂だけで生じているわけではありません. 地域によっては,煙霧(haze)による顕著な高濃度もたびたび発生しています. 誤解なきように.

 文献 (日本語)

日本気象学会誌「天気」の記事検索で,『黄砂』をキーワードに検索すれば, ある程度の数の文献を探せます. この他の学術雑誌だと, 「大気環境学会誌」「エアロゾル研究」などに掲載されてるでしょう. 黄砂(およびPM2.5)の健康影響は私の専門外なので,ほとんど掲載してありません.

大気環境学会誌での黄砂・煙霧などPM濃度上昇をもたらす現象に関する文献の例.

  • 兼保ほか (2012, 大気環境学会誌): 技術調査報告,title = ライダー観測によるダストの推定と地上観測によるエアロゾル質量濃度の比較
    • SPM, PM2.5, ライダー消散係数などを用いたダスト推定手順の検討.
    • 粗大粒子濃度 [SPM]-[PM2.5] や濃度比 [SPM]/[PM2.5] などを使用. 明瞭な黄砂時における特徴的な濃度比は約3程度と報告.
    • PM2.5 成分濃度のうち,土壌粒子成分の指標としてFe 濃度を使用. Fe 濃度との対応関係がよくなるダスト消散係数は 0.1 km-1 付近から.

 文献 (英文)

 砂塵嵐と強風

  • Kurosaki and Mikami (2005, JMSJ): title = Regional difference in the characteristics of dust event in {East Asia}: Relationship among dust outbreak, surface wind, and land surface
    • Kurosaki and Mikami (2003, GRL) の解析期間更新.タクラマカン沙漠との比較.地表面状態の違いによる強風頻度-砂塵嵐発生頻度の関係がどのように違うのか,など
    • Fig. 6: 強風発生頻度(6.5 m/s 以上で固定)の年々変動(period: Mar-May 1988 - 2004)
    • Table 4: 積雪被覆の有る・なしの影響を検討.積雪の marginal zone & season では,強風の影響だけでなく地表面状態によっても砂塵嵐発生頻度が影響を受ける.
  • Kurosaki and Mikami (2003, GRL): title = Recent frequent dust events and their relation to surface wind in East Asia
    • Fig. 3, 4: ゴビ沙漠,黄土高原上においては,強風発生頻度と砂塵嵐発生頻度が非常に良い相関関係にある

 黄砂の化学成分

  • Nakano et al. (2005, AE): title = Source and evolution of the “perfect Asian dust storm” in early April 2001: Implications of the Sr–Nd isotope ratios
    • いわゆる "perfect Asian dust storm" 時(6-8 Apr2001; ACE-Asia 期間)の発生源を検討. ストロンチウム(Sr)・ネオジム(Nd)の同位体比を使用.
  • Mori et al. (2003, AE): title = Changes in size distribution and chemical composition of kosa ({Asian} dust) aerosol during long-range transport
    • 大規模な黄砂時(21-22Mar2001)に中国や日本で採取したTSP中の化学成分(金属,イオンなど)のAl に対する質量比を使用. 粗大粒子では土壌起源の成分が採取場所が異なっても大きな差は出ない. しかし,NO3- は日本で非常に大きい.途中で黄砂粒子に付加したと思われる.

 東アジア以外の砂塵嵐・長距離輸送

 測定方法

PM2.5 や Ox, NOx 計など.


PM2.5

  • 微小粒子状物質(PM2.5)自動測定機の等価性評価について (環境省web,大気環境・自動車対策 > 大気汚染対策 > 大気汚染状況・常時監視関係 以下)
  • 伏見ほか (2011, 大気環境学会誌), title = PM2.5実態解明に向けて~~--最近の研究と今後の課題--
    • PM2.5 研究,都市域(2節)・遠隔地(3節)におけるPM2.5動態に関するレビュー文献
    • 3節: 越境大気汚染にて,遠隔地(本稿では,隠岐,福江,沖縄本島)における測定値(フィルターパック法)について報告.
    • また,遠隔地(長崎・福江,沖縄・辺戸岬)で TEOMによるPM2.5測定値をAMS (分級性能: PM1 相当)による測定値と比較. AMSによる質量濃度の和(sulfate + nitrate + NH4+ + Cl- + organics) がTEOMによるPM2.5質量濃度(5年平均値: 14 µg/m3) とほぼ一致.
    • 研究手法別でいうと,観測研究(2.1節),レセプターモデル(2.2節),化学輸送モデル(2.3節)についてもレビュー.
  • 長谷川 (2010, 大気環境学会誌), title = (入門講座) 第2講 --PM2.5の測定・分析と実態--
    • 測定・分析手法に関する解説文献.
    • 質量濃度に関しては,標準測定法(2.1.1節),自動測定法(2.1.2節)を紹介. 自動測定法は,TEOM, β線吸収法,光散乱法に言及.
    • 標準測定法と自動測定法とで
  • 上野ほか (東京都環境科学研究所年報 2008), title = PM2.5 の連続測定について
    • TEOM, SHARP 5030 と 標準測定法の測定器(FRM-2000) との並行測定(夏 & 冬).冬期で TEOM はFRMより過小.
    • TEOM は加熱(ここでは 30℃)してるので一部が揮発しているためと推測.

 Web

現況表示(準リアルタイム)

モデル予測

解説・解析資料

衛星データ・画像

  • EOSDIS Worldview: MODIS RGB合成を世界地図上に表示.黄砂だけでなく,サハラダストを見るのにも適している. コレ眺めているだけでも,仕事を忘れて見入ってしまう(だから,仕事時間中は閲覧しないようにしてる... 出来るだけ). 過去にも遡って閲覧できる(2012-05-08 以後は閲覧可能, checked 2016-03-04).
    • 表示要素を自分で選択できる.SPM & PM2.5 関連なら,とりあえず AOD あたりを重ねてみると楽しい.
    • 右上画面のカメラアイコンで画像保存できる.プレゼン資料の参考図を用意するのに使えそう.
  • MODIS画像閲覧(GSFC NASA): L1B (衛星軌道に沿った画像)だと,地図上にプロットされた通過時刻から該当画像を探せる. L2 Global Mosaics は,各種プロダクト(雲分布,光学的厚さなど)の daily 全球分布を quick view するのに有用. ただしかなり画像が重いので,通信環境が劣悪な場合は接続注意. L3 なら,8-day or monthly で閲覧可能. MODISのプロダクト見てるだけで,ご飯3杯いける.
  • CALIPSO プロダクトの quick view (NASA): カレンダー形式で閲覧するものを選択できるのが便利. 黄砂やPM2.5高濃度時,もし A-train の軌道直下ならば衛星搭載ライダーによる観測が極めて有用. CALIPSO も打ち上げから既に9年近くが経過.そろそろ限界が近いのでは? 後継衛星を A-train に連結させて欲しい(checked 2015-03-23). Earth-CARE はどうなったんだ?

更新履歴

更新日 内容
2019-08-19 FY2017確定値がリリース(2019-08-16).測定局情報や2017年度の解析で速報値を使ったいたものを順次更新予定.
2019-07-12 2019年3月1-2日の北海道での高濃度エピソードを追記. 煙が濃すぎたためか,ひまわりからの観測ではエアロソル層を「雲」扱いしている模様.
2019-07-08 2018, 2019年の黄砂検出日を追記.時間がないので,ひとまず日付だけリストアップ. 濃度レベルや地域分布・その時間変化などは,気象学会の予稿を書いてから...
2018-11-05 PM2.5測定局の機種別空間分布図を2016年度版に更新.年度別の機種別数の表も2016年度まで追記.
2018-02-11 2018年1月末までの黄砂&PM2.5高濃度イベントの濃度水平分布図などを追記. 過去事例についてリンク切れ修正や論文情報を追加.
2017-03-22 2017年3月19-20日のPM2.5高濃度イベントを追加.
2016-05-10 2016年5月7-8日までの黄砂イベントを追加. 過去の黄砂&煙霧事例も,幾つかの事例については画像を追加.
2016-04-23 1996, 1997年の日本での黄砂事例を追加. 前回更新以後も,事例研究をおこなった先行研究の追記も継続中. 2015-12-26 に設定した1990年代のセクションを各年ごとに分割. ただし,現状では追記するための sandbox 的な場所として残す.
本ページ内容,かなり肥大化してきたので,編集しづらくなってきた. 近日中に別ページに分割予定.
2016-01-13 年始(1/4-5)の九州でのPM2.5事例について画像や一言コメントなどを追加. PM2.5測定器種数の経年変化に関する自分用メモ書きも追加.
2015-12-26 黄砂事例に関する研究論文情報を追加. 北京のPM2.5事例についても追記.
2015-10-15 幾つかの衛星画像へのリンクを追加. See Ocean Color Image Gallery, Category: Dust and Other High Aerosol Features. また,2002年3月21-22日,2006年4月8日,2015年3月22日の事例の記述箇所に,SPM や PM2.5 水平分布図を掲載.
単に画像へのリンクを張るよりも,サムネイル画像で見せた方が現象を理解しやすい. 今後,顕著なPM高濃度事例の濃度分布図や濃度時系列などを追加したい. どのような図を掲載するか,現状では未確定. 事例ごとに濃度の時空間分布の特徴が異なるため,しばらく試行錯誤.
これと類似した内容で, 大気現象の事例解析情報まとめ (例: 「お気に入り低気圧」ページの大気汚染版)ページも作りたいが... 高低気圧・前線システムと大気汚染との関連に関する研究の出発点にもなる. アイディアはあっても,作業に関与する時間的余裕がない. 試行錯誤の際には,できる限り少ない手間(可能な限りcronによる自動化)で情報追加できるよう, 作業手順のルーチン化を考慮すべし. 手順が多いと,またもや企画倒れになる.
2015-09-03 気象庁の黄砂日に基づく黄砂イベント(2001)を追記. これで1998年以後の広域黄砂日の列挙が完了(のはず), 2015年3月22日のイベントに,SPM & PM2.5 濃度分布図へのリンクを張った. PM濃度分布を入れると,黄砂飛来範囲だけでなく,その濃度レベルも理解しやすくなる. 今後,主要なイベントには適宜追加予定.
ただし,上記イベントの場合は,非球形粒子が卓越@長崎(ライダー観測より).
2015-08-31 気象庁の黄砂日に基づく黄砂イベント(1998-2000, 2002-2004), PM2.5測定機種に関する情報などを追記. The W3C Markup Validation Serviceによるチェックも実施済み.
2015-08-23 気象庁の黄砂日に基づく黄砂イベントの追記(2005-2007, 2011-2015), 気象庁の地上気象官署における目視黄砂判定の情報,未記載事例の一部に追加.
黄砂事例に関する情報を集中的に追記. 他の要因についてもきちんと言及しておかないと,読者が誤解する恐れがある..
2015-07-15 黄砂イベントの追記(主に2008-2010まで), 気象庁の地上気象官署における目視黄砂判定に基づく(全国60地点).
気象庁の[地球環境のデータバンク]黄砂のページから, 黄砂日の地域分布が表示できること,今日初めて知った. ずっと前から見ていたはずなのに,いつからこんな機能が追加されたんだろう? 全く気づかなかった. .
20??-xx-xx 記述開始日,記録が残ってない.多分,2010年頃だと思う.