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大気質(大気汚染物質)データ情報

大気汚染物質濃度(地上)

主に日本国内の観測データ (大気汚染常時監視局のデータなど)がメイン.

高濃度エピソードの出現日については,下記参照:

PM2.5 を対象として研究を行う場合,測定方法にも注意を払うこと. 参考: PM2.5 環境基準・測定法メモ(hysk)

大気汚染常時監視局

全般情報

そらまめ君 にて公開されてるデータ,と説明したが一般的には通りがいいかもしれない.

  • 1時間値の入手先(2009年度以後のみダウンロード可能.確定値のみ): 大気環境時間値のダウンロード. 上記データを含め,データのフォーマット(利用説明書)や測定局情報なども 環境数値データベース内の「データダウンロード」から取得できる.
    • 上記のwebから ダウンロードは出来るのだが,致命的な欠点がある. 全て都道府県単位でしか選択できないため,全国データの入手に47回のダウンロードが必要.
    • こんな面倒なやり方で,一体誰が使うと思っているんだ? 「使ってもらう」ための意識が微塵もないから,このような作りになってしまう. しかも,それが改善されることもなく,平気で何年も経過してしまう... 大気汚染は,都道府県をまたがる広域汚染現象であるのが普通. 余りにも時代錯誤.早急な改善を望む(checked 2015-08-08).
  • 国設局ならば,1時間値は1976-2013年度が利用可能(checked 2016-02-19).
  • 新年度データの更新時期は不定期.該当年度の終了から約1.5年かかる. つまり,2014年度の確定値が公開されるのは,2016年の夏頃である.はっきり言って遅すぎ.
  • そらまめ君の正式名称は,「環境省大気汚染物質広域監視システム」, 英語表記は Atmospheric Environmental Regional Observation System (AEROS).
    • データを表示するシステムの名前であり,データセットの名称ではない. データセットの正式名称は存在しない(らしい). 名前が付いてないデータって,論文とか学会発表で使いにくいんだよなぁ...
    • そらまめ君のサイトでは,ダウンロードの手段が公式には用意されていない. 速報値だから積極的に利用されたくはないのだろうが, こういうことをしているから「お役所仕事」だと言われて非難される.早急な改善を望む.

PM2.5

常時監視測定局の PM2.5 測定値に関する問い合わせが何度かあった. 個別に対応していたが,せっかくなので調べた情報をここにまとめる(2016-02-19).
書いておかないと,そもそも自分が忘れる.

ひとまず,調べた事柄を箇条書きで列挙. 後日関連事項をまとめて,もう少し系統立てた情報に再編する予定

エアロソル組成(化学成分)

主にエアロソル(観測項目で言うとTSP, SPM, PM10, PM2.5)の化学成分について

PM2.5 成分データ(フィルタ捕集,手分析)

  • 環境省のweb (微小粒子状物質(PM2.5)の質量濃度および成分測定(手分析)結果)より取得可能. Excelファイル. H12年度からR01年度まで(chk 2022-01-21, 2019-08-08)利用できる. ファイル名の命名規則・記録フォーマットなどは年度によりメチャクチャ.酷すぎる.3年近く経過したが改善されず.
  • このページを見ると,いろいろと言いたいことがある...
    • 成分分析のファイル名は一部年度(FY2011, 2012)で同一ファイル名 (data01.xls) になっていたり,命名規則が不統一だったりする. 統一性がないという事から,これらのデータ管理が非常に曖昧な規則でおこなわれていると推察される. 少なくとも,データ管理のプロがおこなうことではない.
    • FY2010 (H22年度)は,観測期間や分析項目ごとに1ファイル.勘弁してくれ. 無いよりマシとはいえ,こういう配布のやり方って,使う側のことを全く考慮していない.
    • 年度別に分かれてファイル提供しているのが,いかにもお役所仕事. 年度別のダウンロードそれ自体は残しても良いのだが,なぜ項目別のダウンロードページを1ページ,別立てで用意しないのか? 使ってもらう気があるとは到底思えない.データフォーマットが統一されていないとバレたくないのだろうか?
    • なぜCSVファイルにしないのか? 和暦で書くのは役所だから仕方ないけれど,せめて西暦も併記してほしい. 西暦年度しか使わない身としては,非常にわかりにくい. また,なんでファイル名が同じなのか?... 様々な点で理解に苦しむ理不尽さがある.
    • データ解析に関するド素人が作っているから,こんなに雑な作りになる. 利用しやすい形式での配布にまで,環境省職員自身がExcel使って処理しろとは言わない. むしろ,やるべきでない. 研究機関に委託するとか,せめてデータ処理&web制作などのプロに外注するなどしてほしい.
    • 平成25年度は,H25dataPM25.xls という Excel ファイルを zip圧縮しただけ. 5つの Excel シート(1. 総括表(地点情報等),2. 測定結果,3. 精度管理,4. 検出下限値,5. 定量下限値)がある. データ本体は2番目. ファイル名称はH23 & H24年度と別名にしたのは評価できる.しかし,これもやはり CSV での提供がない. 研究者が全員Excelでデータ処理するとでも思っているのだろうか? 相変わらず,極めて使いにくい.こんな使いにくいデータでは話にならんので,ダウンロードしたら即時CSV変換.
    • H27年度(FY2015)は,ファイル名すら変わった. 既に怒りを通り越して,哀しみすら感じる. 「統一規格」に対する無頓着さは,日本社会全体の労働生産性が高くならない要因の一つであろう. 配布元が統一しさえすれば,取得者が個別に修正する必要ないのに. 高ぶる感情を抑制しつつ,取得後すぐに自分の解析用統一フォーマットに変換.
  • hoge

環境省4季節2週間成分分析(フィルタ捕集,手分析)期間

環境省主導の4季節成分測定,年度ごとの観測期間をメモ. 公式の期間でないかもしれないが,H25-H29の期間は千葉県松戸市の根本測定局での測定期間から抜粋.

FY2018は,とある報告書の図から読み取ったので,日付は怪しい.曜日がばらついてる.ホンマかいな?

FY2018の観測期間を訂正.やはり間違えていた. FY2019は,環境省の公募情報から. 年々実施日がずれているのは,非常にマズイのではないだろうか? FY2020は環境省の公募情報(令和2年度微小粒子状物質成分測定業務仕様書)から. 対象測定局はリモートサイト6地点(落石岬,赤城,小笠原,八方尾根,五島,辺戸岬).

年度 FY
FY2022 (R04) 2022-05-12 (Thu) to 05-26 (Thu) 2022-07-21 (Thu) to 08-04 (Thu) 2022-10-20 (Thu) to 11-03 (Thu) 2023-01-19 (Thu) to 02-02 (Thu)
FY2021 (R03) 2021-05-xx (???) to 05-xx (Wed?) 2021-07-xx (Thu?) to 08-xx (Thu?) 2021-10-xx (Thu?) to 11-xx (Thu?) 2022-01-xx (Thu?) to 02-xx (Thu?)
FY2020 (R02) 2020-05-13 (Wed) to 05-27 (Wed) 2020-07-23 (Thu) to 08-06 (Thu) 2020-10-22 (Thu) to 11-05 (Thu) 2021-01-21 (Thu) to 02-04 (Thu)
FY2019 (H31/R01) 2019-05-18 (Sat) to 05-31 (Fri) 2019-07-18 (Thu) to 07-31 (Wed) 2019-10-17 (Thu) to 10-30 (Wed) 2020-01-16 (Thu) to 01-29 (Wed)
FY2018 (H30) 2018-05-09 (Wed) to 05-22 (Tue) 2018-07-19 (Thu) to 08-01 (Thu) 2018-10-18 (Thu) to 10-31 (Wed) 2019-01-17 (Thu) to 01-30 (Wed)
FY2017 (H29) 2017-05-10 (Wed) to 05-23 (Tue) 2017-07-20 (Thu) to 08-02 (Wed) 2017-10-19 (Thu) to 11-01 (Wed) 2018-01-18 (Thu) to 01-31 (Wed)
FY2016 (H28) 2016-05-06 (Fri) to 05-19 (Thu) 2016-07-21 (Thu) to 08-03 (Wed) 2016-10-19 (Wed) to 11-04 (Fri) 2017-01-19 (Thu) to 02-01 (Wed)
FY2015 (H27) 2015-05-07 (Thu) to 05-20 (Wed) 2015-07-22 (Wed) to 08-04 (Tue) 2015-10-21 (Wed) to 11-04 (Wed) 2016-01-20 (Wed) to 02-02 (Tue)
FY2014 (H26) 2014-05-08 (Thu) to 05-21 (Wed) 2014-07-23 (Wed) to 08-05 (Tue) 2014-10-22 (Wed) to 11-07 (Fri) 2015-01-21 (Wed) to 02-03 (Tue)
FY2013 (H25) 2013-05-08 (Wed) to 05-21 (Tue) 2013-07-24 (Wed) to 08-06 (Tue) 2013-10-21 (Mon) to 11-05 (Tue) 2014-01-22 (Wed) to 02-05 (Wed)

思いつきをメモ.

  • 開始は水曜 or 木曜が多い模様
  • 観測地点(所管自治体)によっては,観測期間が数日程度ずれることがあるので要注意
  • 観測開始時刻は必ずしも統一されていない. 測定装置が完全に自動運転できるならいいのだが,手動操作等が関連する以上,担当者の都合により開始時刻が変わってしまうのは仕方がないのか... 解析する側としては出来れば全国で統一時刻に開始して欲しいところだが...
  • 観測開始時期が年々ずれていることは大きな問題. 特に,夏の観測期間は梅雨期と近接している(重複している)ため,地域・年によっては『盛夏期』でなく『梅雨期』の濃度測定をしていることに. FY2019 も,本格的な猛暑となったのは成分観測期間の最後から観測終了後である.このままでは,「みせかけの濃度トレンド」が見えてしまう. どこかで測定期間を後ろに戻すなり,自動測定器での『真の』通年観測をするなりしないと.

環境省4季節2週間成分分析(フィルタ捕集,手分析)の測定局数

年度別の測定局数の時系列.グレー網掛け部分が,いわゆる「環境省4季節2週間成分分析期間」である.

  • 配布されていたオリジナルデータから,日別の測定局数を集計.必ずしも有効データがあるとは限らない.
  • hoge
Timeseries of number of sites for PM2.5 composition analysis in Japan.
FY2019 FY2018 FY2017 FY2016
#sites for PM2.5 composition anal in Japan, FY2019 (R01) #sites for PM2.5 composition anal in Japan, FY2018 (H30) #sites for PM2.5 composition anal in Japan, FY2017 (H29) #sites for PM2.5 composition anal in Japan, FY2016 (H28)
FY2015 FY2014 FY2013
#sites for PM2.5 composition anal in Japan, FY2015 (H27) #sites for PM2.5 composition anal in Japan, FY2014 (H26) #sites for PM2.5 composition anal in Japan, FY2013 (H25)
  • plot script: ~/air_pollution/compo_PM2p5/gmt/810_plot_IOP_period.gmt6

PM2.5 成分データ(自動測定器,ACSA-14, PX-375など)

  • 環境省のweb (微小粒子状物質(PM2.5)成分自動測定結果)より取得可能.
  • 2017年(H29)4月より,高時間分解能(1日未満,の意味)のPM2.5成分自動測定を開始.速報値の公開が迅速.データの確定も早い(数ヶ月程度の遅れ). これまでの環境省にない,スピード感のある迅速な対応.データ公開とはこうあるべきである.

エアロソル光学特性関連

ライダー (LIDAR)

ライダー観測データ,ライダーに関する解説webなど.
とりあえず,日本を含む東アジア域を対象. その他地域でのライダー観測については,今後情報を集める(2015-08-08).

放射

Under const.
SKYNET(千葉大CEReS)とか, the Aerosol Robotic Network (AERONET)とか. エアロソルの光学特性や物理特性などを知るための観測データがある. 直達・全天短波放射,長波放射,光学的厚さ(AOT or AOD),単一散乱アルベド(SSA),などなど. 使い方やデータ詳細については,私には奥が深すぎて一言で紹介するのが難しい.
ただし,大気質研究にとって重要な項目が多数あるので要チェック. 私は放射は専門外なので,研究でデータを利用するときには,誰か専門家の方と一緒にやりたいものです.

SKYNET

  • 日本国内の観測点: 千葉(千葉大,千葉県),辺戸岬(沖縄県),福江(長崎県),宮古,仙台(東北大,宮城県),春日(九大,福岡県),佐賀(佐賀大,佐賀県),南鳥島(千葉大,東京都),母子里(北海道)
  • 海外観測点: Seoul (S. Korea); Dunhuang (China); Phimai (Thailand); Mndargovi and Ulan Bator (Mogolia); New Delhi and Pune (India); Bologna (Italy); Bremen (Germany); Lauder (New Zealand)

AERONET

オゾン (ozone, O3)関連

世界のオゾン

世界オゾン・紫外線資料センター (WOUDC)

  • World Ozone and Ultraviolet Radiation Data Centre (WOUDC)
  • GAW計画に基づき収集されたでーたのうち,オゾンと紫外線に関するデータを配布.カナダ気象局が運営.
  • 地点数は少なそうだが,オゾンゾンデのデータも取得できる(CSV形式).館野(つくば)だと1970年頃から. 測定方式が途中から変わってる(2009年以後)ので,長期データの取り扱いには注意. 基本は週1回の観測だが,欠落もある模様.年間40〜50回分くらいが利用可能.

リンク

データ入手できるわけではないが,観測データに関する情報が記載してあるwebなどの情報をまとめた

更新履歴

Date Changes
2022-05-06 PM2.5成分分析(手分析)情報の更新.FY2022 の情報は聞いたけど,FY2021の期間は未確認.
2022-01-21 PM2.5成分分析(手分析)情報の更新.年度ごとの測定局数時系列.
2021-07-02 オゾン関連情報を追加.
2021-01-12 2週間4季節のPM2.5成分分析の観測期間,更新.
2019-08-08 環境省による2週間4季節のPM2.5成分分析の観測期間に関する情報をまとめ.当時は H29 (FY2017)まで.
2018-06-28 PM2.5成分分析データの情報,更新.
2017-03-02 PM2.5成分分析データの情報追記.
2016-02-19 常時監視局データの情報追記.
2015-12-27 ライダー関連の情報追記,高濃度エピソード出現日リストへのリンクを追加.
2015-08-06 作成開始