NCL のセットアップ(binary package 使用)
- See also WRF セットアップ
私にとって,NCL は WRF の計算値を quick view するための道具であり,本格的に
利用しているわけではない.
ただし,便利な道具(ユーザが作成した関数など)が多いのは事実.
使い込んでくる内に,GMTよりも身近な作図ツールになることも考えられる.
詳しい使い方・サンプルスクリプトなどの情報は,外部リンクなどを参照の事.
NCL は非常に複雑なパッケージなので,ソースからのコンパイルは極めて面倒. よって,本家が配布しているバイナリパッケージを使う.
用意するもの
基本は1つのファイル. NCL 本体のパッケージ(GrADS のバイナリパッケージと同様に,名前見れば対応OSやバージョンがわかる. 例: ncl_ncarg-6.3.0.Linux_CentOS7.0_x86_64_nodap_gcc482.tar.gz) を解凍し,自分の好きな場所に置くだけ.
$ tar xzf ncl_ncarg-6.3.0.Linux_CentOS7.0_x86_64_nodap_gcc482.tar.gz (bin/, include/, lib/ の3ディレクトリが展開される) $ sudo mkdir /usr/local/NCL-6.3.0 $ sudo ln -s /usr/local/NCL-6.3.0 /usr/local/NCL (ディレクトリ作成,シンボリックリンクを張る) $ sudo mv bin include lib /usr/local/NCL/. (解凍されたディレクトリ群を移動) $ export NCARG_ROOT=/usr/local/NCL $ vi ~/.bashrc (~/.bashrc に環境変数設定を追加)
- NCL コマンド・ライブラリ類
- NCL 本家ダウンロードページからもってくる.
- 自分が使っているのは CentOS 7.x 系列なので,該当するパッケージを選択する.
- OpenDAP 対応は,使えるようになると便利そう. しかし,今のところ優先度低い(というか,適切な使い方を理解してない)ため, "nodap" がついたものを選ぶ.
- NCL で利用できる関数の類
- 存在を知らなくても NCL は使えるが,知っておけば気軽にスタートできる.
- WRF ユーザにとって最も重要かつ勉強になるのは,$NCARG_ROOT/lib/ncarg/nclscripts/WRFUserARW.ncl である. 多くのサンプルがここに内包されてる各種の関数を利用している. GrADS で言うと,gs スクリプトの集合体みたいなもの.
環境設定
環境変数設定(下記)を追加. 必須なのは NCARG_ROOT 部分と PATH 部分. LD_LIBRARY_PATH は,WRF コンパイルを自分でやる人ならあってもいい,という程度.
# for NCL + NCARG export NCARG_ROOT=/usr/local/NCL PATH=$NCARG_ROOT/bin:$PATH if [ -z $LD_LIBRARY_PATH ] ; then LD_LIBRARY_PATH=$NCARG_ROOT/lib else LD_LIBRARY_PATH=$NCARG_ROOT/lib:$LD_LIBRARY_PATH fi
NCL 関連外部リンク
- NCL home
- NCL function documentation for WRF
- WRF 用データを取り扱うための関数群.一部は WRFUserARW.ncl に入ってるらしい.
- 地図を書く(wrf_map),等値線を書く(wrf_contour) など,基本的な作図や数値処理に関するものが多い. これらを組み合わせれば,かなりの事ができる
- WRF User's group の NCL 情報ページ.
更新履歴
2016-02-02: ページ作成.