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陸域・海洋データ情報

概要

大気科学では,大気だけ見てりゃいい... って,そんなはずがない.

陸域データ

陸域のデータ. 大気科学では,標高や土地利用・土地被覆,土壌水分データなどが よく利用される.

標高 (land topography)

 ETOPO1

  • 標高だけでなく,海洋の水深データも含まれる
  • メイン情報サイト: ETOPO1 (NGDC NOAA)
  • 1.0 x 1.0 arc-minute interval (赤道上 or 同一経線上なら,約 1.8 km 間隔に相当)
  • Bedrock & ice surface (Greenland, Antarctic) の2種. grid/node-registered (21601 x 10801 cells, cell は lat/lon line の中央に位置する格子配置) & cell/pixel-registered (21600 x 10800 cells, cell の端が lat/lon line に沿う格子配置)がある. 各自の用途に合わせて選択.
  • 以前は ETOPO5ETOPO2 (ETOPO2v2) などが 使用されていたが,ETOPO1が出たので更新停止された.

 ASTER GDEM

  • ASTER全球3次元地形データ.陸域のみ.Ver. 2 (released at 2011-10-17)
  • メイン情報サイト: ASTER 全球3次元地形データ (宇宙システム開発利用推進機構 Japan Space Systems)
  • approx. 30 meter interval (1 arc-second), 83S - 83N (1 x 1 degree tile, 22600 tiles in global)
  • file format: GeoTIFF (signed 16-bit), 1-tile = 3601 x 3601 pixels
  • ASTER は Terra 搭載のセンサ.観測期間: 2000年以後.Advanced Spaceborne Thermal Emission Reflection Radiometer の略. 可視-熱赤外領域,14-band. See ASTERとは?(ASTERサイエンスプロジェクトweb)
  • 学術研究利用ならば無料.要登録.

積雪被覆・積雪深 (snow cover, snow depth)

Latest sea ice & land snow: See NH land snow & sea ice extent (IMS product ver.3; U.S. NIC & Naval Ice Center)

 NH snow cover (NOAA, CPC)

  • Northern Hemisphere snow cover (NOAA, CPC)
  • grid: 89 x 89 grids in the NH
  • period: 1973 - present
  • temporal interval: weekly
  • 極軌道衛星 NOAA の可視・赤外センサ(AVHRR)による観測結果を, 人間が目で見て主観的に雪か否か判定したものがベース. 雲・霧に覆われていると地表面の雪が見えない・雲と雪の区別がつきにくい(特に山岳や高緯度域),などの問題点もある. ただし,長期間利用可能 & 観測に基づく広域積雪被覆データであるため, 数多くの研究で使用されている.
  • weekly のオリジナルデータの一部が破損(Fortran での読み出しエラー). 期待されるデータサイズと一致しないため. 早崎が確認した限りでは,2003,2010, 2011 のファイルサイズが不適切(ファイルサイズが小さい). 2013-01-17 確認.
  • 89 x 89 grids のデータを lat/lon 2 deg x 2 deg に変換すれば,GrADSでの利用が容易になる. 変換のサンプルプログラムも上記 web 内にて公開している.
  • 領域別の snow cover area のデータあり. NH全体, Eurasia, N. America

 NH EASE-grid weekly snow cover and sea ice extent (NSIDC)

 AMSR-E/Aqua Snow Depth Polar Grids, Version 3 (NSIDC)

 Long-Term Daily and Monthly Climate Records from Stations Across the Contiguous United States (USHCN)

 GlobSnow-2 (Finnish Meteorological Institute)

 植生 (vegetation)

植生分布は,土地利用・土地被覆データの一種である. しかし, (時系列データの有無という点で)土地利用などとは異質であること, 植生分布データだけでも多種多様なデータセットがあること, などをふまえ,土地利用などとは別枠で記述した.

!!! Under construction !!!

 土地利用・土地被覆 (land use/land cover)

土地利用・土地被覆に関するデータ. 大気科学においては,数値モデルの境界条件として使われる事が多い.

 GLCC

  • Global Land Cover Characterization (GLCC); リンク切れになってた(checked 2016-06-09). 別データに移行したのかな? 例えば... 30 Meter Global Land Coverとか. 詳細は未確認.
  • 2つのバージョンあり.詳細は配布元にある Background 参照
  • WRF でも使われてる土地利用データ. See also WRF セットアップ(hysk)
  • メイン情報サイト: GLCC (USGS)
  • メイン情報サイト: USGS のland cover データ全般のページ GLCC (USGS)
  • horizontal resolution: 30-sec.
Global Land Cover Characterization (GLCC) ver. 2.0.
mainland Japan Mongolia, NE. China, Korea, Japan
Landuse in mainland Japan. PDF Landuse in Mongolia, Northeast China, Korea, and Japan. PDF

土壌水分 (soil moisture)

土壌水分に関するデータ. 大気科学においては,数値モデルの境界条件として重要. 東アジアに関係する研究テーマで言うと,砂塵嵐の発生ポテンシャルが高い・低いの判定にも重要だと思われる.

 Aquarius 関連プロダクト

 SMAP 関連プロダクト

  • Soil Moisture Active Passive の略.某ジャニーズ系グループとは何の関係もない(はず).
  • 土壌の表層5cmの土壌水分を全球的に計測.3km解像度で土壌表面の凍結・融解も判別できる(SMAP shows progression of spring thaw). See Mission Description
  • 8-day repeat, sun-synchronous, 6810-km equator crossing, 6 am descending node, ...
  • Jan2015 打ち上げ,テスト運用を経てデータ提供開始.運用計画では36-monthを予定.データ記録形式はHDF5らしい(データファイルは未確認).

海洋データ Ocean / water body datasets

まだ海洋の事をよくわかっていない... 少しずつ文献読む & データを解析するなどして,身につけていこうと思う.

海洋データのまとめサイト

  • NASA PO.DAAC のデータリスト: Physical Oceanography Distributed Active Archive Center (PO.DAAC), NASA JPL, 観測データに関して自分の知ってる情報が少ないなら,ここから探すと良さそうだ(checked 2015-02-15).
  • 海洋情報クリアリングハウス: 愛称マリンページ.日本国内の海洋に関する情報まとめサイト(の一つ?). 海洋研究を専門としない人向けの情報提供web. 地球温暖化観測関連のH23ワークショップ(2011-12-02, 千代田放送会館ホール)にて知った. 情報の検索できるけど,記載されているデータ取得するには,担当者に個別問い合わせせねばならない. 正直に言って,使い勝手は悪い. 専門外の人向けだからこそ,情報を見つけ次第すぐに取得できるシステムにすべきだった. そのような情報総括やダウンロードのためのユーザインタフェース作成(とその指示)を行える人材・資金が無かったのだろう. 事情は推察できるが,勿体ない.last one-mile なんだがなぁ...
  • 日本海洋データセンター (Japan Oceanographic Data Center (JODC)): XBTなどのデータが取得できる.good. 日本の周辺海域に関して,重要なデータがたくさんあるのは理解できるが... 世界的なデータが多くないし,それらが必ずしも最新まで更新されていないようだ. ARGO のデータもない.

海面水温 (sea surface temperature)

 OI SST

 Merged SST (東北大 CAOS)

 HadISST

 ICOADS

  • International Comprehensive Ocean-Atmosphere Data Set (ICOADS)
  • period: 1662 - 2007 (17世紀から!), ただし,入力データ(観測値)の時間的な質・量のギャップが大きいため, データ品質の不連続があることに留意 (See ICOADS Fig. 2). バイアスをできる限り小さくする努力は為されているものの,ゼロにすることは不可能なのだから.
  • 海洋上での直接観測(船舶,ブイなど)をグリッド化.
  • 月平均値での提供.観測データの質(観測手法に依存)・量(時空間分布)が期間によって大きく異なるため, 提供期間によりデータの空間解像度異なる.
    • 1800 - 1959: 2 x 2 deg.
    • after 1960: 1 x 1 deg.
  • SST 以外にも,air temperature, scalar wind, (U, V) component of wind, SLP, total cloudiness, relative & specific humidity などの要素がある
  • 確認した最新版は Release 2.5 (July 2009 released; Checked at 2014-11-07)
  • 2008年のみ preliminary release あり.その後,直近までのデータは ICOADS release 2.5, Monthly summaries (ds540.1) にて取得可能. ただし,2007年より後の期間では,最低限のQCしか施されていない.つまり,ICOADS リリース版とは データ品質が異なると思われる. 正式リリース版以後の期間を併用して解析する場合は,この点に十分留意すること(ds540.1 web checked at 2014-11-07).
  • References: Project-Related Publications, ICOADS web, publication: Woodruff et al. (2011, J. Clim.)

 ERSST

 MGDSST

海面高度 (sea surface height)

 AVISO SSH

  • Multimission altimeter (sea level) products.
  • Gridded data, 1/3 degree interval, nearly global (82S - 82N), period = December 1992 - ongoing, weekly data converted into monthly & seasonal mean data, NetCDF format
  • List of merged satellites (for Upd products): Jason-2 (Oct2008 - ), Jason-1 (Apr2002 - Oct2008, Feb2009 - ), GFO (Jan2000 - Sep2008), Envisat (Oct2002 - Oct2010, Oct2010 - ), ERS-1 & 2 (Oct1992 - Apr2003), Topex (Sep1992 - Apr2002, Sep2002 - Oct2005). See section 4.3.2 of Ssalto/Duacs User Handbook: (M)SLA and (M)ADT Near-Real Time and Delayed Time Products
  • MSLA Mean-Climatology
  • AVISO Home (CNES, French Space Agency)

海面フラックス関連 (surface flux over ocean)

 顕熱・潜熱フラックス latent / sensible heat flux

  • Japanese Ocean Flux Data sets with Use of Remote Sensing Observations (J-OFURO)
    • Latent Heat flux (LHF), Sensible heat flux (SHF), Net heat flux (NHF), Scalar Wind at 10 m (MWND), Saturated SHUM at sfc (QS), Surface air humidity at 10m (unit: g/kg; QA), Scalar momentum flux (TAU), zonal momentum flux (TAUX), meridional momentum flux (TAUY), scalar wind speed at 10m (WND), zonal wind speed (UWND), meridional wind speed (VWND)
    • メイン情報サイト: J-OFURO (Tokai Univ.)
    • horizontal resolution: 1.0 x 1.0 degree (global)
    • high-resolution data (0.25 x 0.25) is only available for the period Jan2002 through Dec2006.
  • Objectively Analyzed air-sea Fluxes (OAFlux) for the Global Oceans
  • 参考: 人工衛星による海上風観測として,QuikSCAT が有名.概要は衛星データ・QuikSCAT参照
  • the Shipboard Automated Meteorological and Oceanographic System (SAMOS)
    • 研究用観測船による海上での観測値をベースに作成したフラックス... らしい(1st checked 2015-10-26).
    • 提供される変数,具体的には未確認.heat and momentum flux とは書いてあるが.
    • メイン情報サイト: SAMOS Air-Sea Fluxes: 2005-2014 (CISL, NCAR.)
    • horizontal resolution: ??? degree (global)

海上風: 風向風速 (ocean surface vector wind)

 STAR Ocean Surface Wind Project

  • STAR Ocean Surface Wind Project: NOAA NESDIS による Ocean Surface Wind Team がまとめている情報
  • 衛星搭載マイクロ波散乱計による海上風観測データを探すとき,ここを出発点の一つにすると良さそう.
  • 掲載されているセンサ・衛星
    • QuikSCAT: 海上風観測専用の衛星.データ利用可能期間 = 1999-07-19 to 2009-11-23. 計画(運用期間3年)を上回る長期にわたり観測し,多くの重要な成果を残した. マイクロ波散乱計による海上風観測の重要性を知らしめた衛星として,記憶すべき衛星だろう. See also 衛星データ > QuikSCAT
    • OSCAT: 2009-09-23 打ち上げ.Ku-band 使用. 直後に QuikSCAT が機能停止したため,海上風観測の穴埋めとして重要な役目を果たした. 2014年2月に機能障害発生,観測不能となる.正式に衛星の機能停止したのは2014-04-02.
    • ASCAT: MetOp-A & MetOp-B 搭載.C-band 使用.観測幅は QuikSCAT よりも狭い.
    • RapidSCAT: 国際宇宙ステーション(ISS) 搭載(2014-09-21 から.現在(2015-02-14)も運用中). 軌道傾斜角51.6度,太陽非同期の軌道なので,他の(太陽同期軌道を取る)衛星が観測する領域と 毎日必ず重なる.しかも,時間差がほとんどない重複観測領域が出来る. また,太陽非同期であるがゆえに,時刻が異なる観測値を取得できるのも大きな利点.
    • WindSAT/Coriolis: (情報不足のため記述できず; 2015-02-14)
    • ERS-2: (情報不足のため記述できず; 2015-02-14)
    • SSM/I: 風速のみ.ただし1987年以後利用可能. 海上風速の衛星観測として,最も過去まで遡れるのがSSM/I. 現在でも継続されている(checked 2015-02-14)ため,最新機器の観測と併用することで,過去データを活用できる可能性がある.

 海上風データFTPサイト

風応力 (wind stress)

 SCOW

海氷 (sea ice)

 海氷密接度 sea ice concentration

monthly でよければ, HadISSTが最長期間 (1870-current; 1871-1995 は ICOADS を merge)をカバーしてるはず. See also (本ページ内) 海面水温 > HadISST (hysk)
daily が必要なら, OISST を使うのがよいかと. 長期データが不要なら(1980年代以後でよいなら), 導出にマイクロ波放射計による観測データを merge してるデータセットを使うとよかろう. なお,マイクロは放射計を用いた長期データの場合は, 海氷密接度作成に使用した入力データの時間的ギャップがあるので, 長期気候変動の解析結果を解釈をするときには要注意.

とりあえず,NSIDC あたりで探してみるとよい.

水深 (bathymetry, ocean depth)

 ETOPO series (ETOPO1, ETOPO2v2, ETOPO5)

海流 (ocean current)

こんなのあるのかな? 学術利用ならフリー,というものに限る. お金を払わないと使えないものは,(とりあえず)対象としない.

黒潮流路緯度 latitude of the Kuroshio Current

塩分濃度 (salinity)

  • 塩分濃度観測衛星 Aquarius (Aug2011 - current) が使えそう. See 衛星データ情報 > Aquarius (checked 2015-10-03)
  • 他にも,SMOS (ESA) (Nov2009-current; 2017年まで運用予定)がある(checked 2015-12-03).

リンク

学術論文など

まだまとめている途中. 数多くの重要論文が存在するので,時間のあるときに追記する (2013-01-08).

  • 石井 (2012, 天気)
    • Title = 歴史的海洋データを用いた気候変動の監視と予測
    • 2010年度堀内賞受賞記念講演. 「歴史的海洋表層水温解析データセットの作成およびそれを用いたき後編どうの監視と予測への貢献」
    • 研究の背景・時間的流れをざっくり見渡すのに有効. 元ネタとなる学術論文は,例えば Ishii and Kimoto (2009, J. Oceanogr.) など. 授賞対象となった一連の研究は,参考文献リスト参照.
  • Tokinaga et al. (2009, JC, p.4241-)
    • Title = Ocean frontal effects on the vertical development of clouds over the western North Pacific: In situ and satellite observations
    • 黒潮続流域での雲分布の特徴.冬期 & 夏期(梅雨期). 冬期の黒潮続流の南側の雲は,海洋上での大気境界層高度以上に発達(対流圏中層まで).
    • 長期の直接観測 & 衛星観測データを使用. 観測船「みらい」: MR99-01, MR00-01, MR00-08, MR01-01, MR02-02, leg 3 of MR06-05, MR07-01 (winter cruise); MR00-04, MR01-02, MR02-04, legs 1 and 2 of MR04-03, MR07-03. 2003-2007年のキャンペーン観測 (気象庁の観測船など), ICOADS: 1950-2006 (release 2.4), その他にもたくさん

外部web

更新履歴

Date Changes
2017-01-20 今更だが更新履歴を作成.OISST 情報の修正.MGDSST,ERSSTv4 情報を追記.
20XX-XX-XX 正確な作成開始日は不明. 少なくとも九大に異動した時点では作成されてたはず. hot-spot研究プロジェクトに従事した際に,あまりにも海洋データに関する知識が不足していたので,自分の勉強の意味で作ったと思われる.